地域NO.1工務店への道

売れる仕組み
2024年01月23日 by 小松 壮幹

目次

日本でいちばん高い山は?

こんにちは、ジョンソンパートナーズ小松です。

よくある質問で「日本で一番高い山は?」というのがあります。もちろん答えは「富士山」ですが、次の質問で「では2番目に高い山は?」と聞かれます。正解は「北岳」、ほとんどの方が答えられません。お気づきのとおり、この質問の意図は「1番でないと認知されない」ことの証明です。

工務店も「地域NO.1」となることで、一気に勢いが加速していきます。たとえ前年度からの上積みが少なくても、上位がコケて「NO.1」の座が滑り落ちてくるかもしれません。特に大都市以外では(悲しい現実ですが)今後特別なことがない限り、住宅市場は衰退していきます

自社が売上や棟数を少しでも上積みすることが出来れば、(市場規模によりますが)「地域No.1」にのし上がる確率は高くなっています

"ピンチはチャンス!" 市場が厳しい今だからこそトップなるチャンスであり、まさに「頑張りどき」です!

人口から推測するNo.1棟数

少し限定した事例になってしまいますが、例えばある工務店は中堅都市に存在し、エリア人口は15万人程度だとします。年間の新築着工数(注文+分譲)は人口の0.3%~0.5%程度なので、おおよそ600棟程度。そして一般論として「シェア率5%」が地域トップになる目安、「7%」で圧倒的1位になると言われています。

つまり人口15万人エリアなら「600棟×5%」の30棟がまずは目指すべき棟数です。10万人エリアなら20棟がザックリした目標です。(もちろん皆様は自社のエリア事情に詳しいので、もっと具体的な棟数をご存知かと思います)

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No.1になるメリット

地域No.1になることの意味やメリットについて考えてみます。

手前味噌ながら当社・ジョンソンホームズは創業以来苦戦続きでしたが、2020年に「札幌エリアNo.1」になりました。そうなると、住宅雑誌等で取り上げられることが増え、我々も「地域一番店です」と吹聴?し始め、知名度が爆上がりし、いわゆる「引き合い」も増え、集客が楽になりました。入社希望者も多くなり、事業の拡大などもできるようになりました。

札幌エリアは人口約200万人と規模が大きいので、No.1になるまで30年もの時間がかかりましたが、10万人程度でかつ市場が縮小傾向であるならば、何かのきっかけで短期間にNo.1へたどり着く確率は高いのではないでしょうか?

余談ではありますが、当社の場合は安売り路線をやめて、粗利率を高めに設定(30%)し「暮らしかた提案」へとシフトしてから上昇気流に乗ることができ、トップを取るに至りました。

ジョンソンパートナーズの事例

ジョンソンパートナーズ加盟店様にもいくつか「地域No.1工務店」があります。もともとNo.1だった会社もありますが、嬉しいことに加盟をキッカケに棟数を伸ばしてトップになられた会社もございます。

私たち本部も、新規加盟にあたって「地域No.1を一緒に目指す」ことを合言葉にしてスタートするのですが、実際に達成すると次の段階へ不安なくステップアップできます。具体的には「別ブランドへの追加加盟」または「エリア拡大」という第2フェーズへ進み、50棟そして100棟を目指していきます。

どのようにNo.1工務店へとなったのか

私たちが目の当たりにしてきた「No.1工務店」になった会社の共通する取組みを具体的にお話ししていきます。いわば「地域No.1への道のり」です。

① 取扱商品を限定する

例えば地域で20~30棟を目指すのであれば、注文住宅(分譲含まず)の商品(=ブランド)は1つに絞った方が有効です。よほど特殊なデザインや超高級商品でない限り、中堅都市で20~30棟受注することは絶対に可能です。

商品を絞ることがいい理由はいくつかありますが、最大のメリットは「ブランディング」です。お客様にとって「商品イメージ=会社イメージ」ですから、認知のされ方がシンプルで支持されやすくなります。

また「スタッフの情熱」も大きな要素です。お勧めする商品ごとに営業トークを使い分けるより、常に魂のこもった商品説明をされたほうがお客様の心は動きます。また絞り込むことでスタッフ全員の「商品愛」が育ち社員のモチベーションも向上します。

まずは1つのブランドだけで地域No.1を達成し、次のステップとして別組織で別ブランドの運営を行うというのが健全なステップです。

逆に言えば「一人の営業が複数の商品を扱う」ことが一番の悪手で、棟数は増えずに仕事だけが増えます。

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② 施工地域を限定する

前述したように、中堅都市なら市内だけで20~30棟は必ずいけます。実は私たちも「棟数を増やすには、まずはエリア拡大だ」と1日では往復できないほど遠くまで(北海道は広い!)施工エリアを広げたことがありました。瞬間的に棟数は増えましたが、業者の開拓、出張費、往復の時間ロスなど、結果コスパは最悪でした。遠方に行くため重要な会議を欠席するスタッフも増え、管理の面でも支障が起こり、何よりユーザー様とのお付き合いが年々困難になっていき、遠隔地においての会社の評判は良いものとはなりませんでした。

地域No.1工務店は、例えば会社から片道30分以内を施工エリアに設定するなど、施工範囲を絞りに絞っているケースが多いです。メリットは上記の裏返しで、手厚いサービスが可能なこと、現場やスタッフの管理、施工部隊の編成が容易なこと、何より往復1時間程度なら業務効率が抜群によく、より多くの棟数をこなせるので「安定経営」につなげやすいことです。

また施工エリアが、経営者やスタッフが生まれ育った地域だとより理想的です。地域の不動産情報にどれだけ精通しているかは住宅会社選びの大きなポイントです。長年の街の変化や地質まで事前に頭に入っていれば、大手ハウスメーカーなどに負けるはずがありません

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③ 退職者が少ない

陳腐な例えかもしれませんが、バンドや音楽グループに離脱者が出ると、たいていは勢いが一気に低下します。辞めたのがメインの人材ではなかったとしても影響は大きいです。工務店においても極力離脱者を出さずに現有戦力で事業継続する方が「No.1」へたどり着きやすいと、これまでの経験で学びました。※業績向上に見合った人員「追加」は大歓迎です

よくある失敗は、業績回復のために他社のスター営業を引き抜くケースです。私も10回以上はそんな事例を見てきましたが、うまくいった事例は皆無です。加入当初だけは瞬間的に勢いがつきますが、慣れてくるといつの間にか社長が積み上げてきた人間関係や経営方針をぶち壊し(その自覚がなかったりします)、ある日突然去っていく。在籍した期間は完全に無駄で、会社の黒歴史にしかなりません。

社長が現有スタッフを頼りなく感じていたとしても(ウソつきでない限り)根気よく育てるべきです。特に営業職ならば「頭の良さ」や「テクニック」よりも「情熱」や「愚直さ」に地域のお客様は惹かれるはずです。

そして長く働いてもらうためには、少しの進歩であってもしっかりと褒めて評価してあげることが大切です(賃金アップだけが評価ではありません。より重要な仕事を与えることこそ評価だと思います)。

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④ 利益率にこだわる

棟数アップを求めると、どうしても「安売り」しがちです。「地域のお客様のために」と考えること自体は素晴らしいことですが、その手段が「値引き」になってしまっては会社は長続きしません。ご紹介してきた「地域No.1」工務店は、例外なくしっかりと定めた利益率を遵守しています。いわゆる「社長案件」といわれる縁故関係のお客様でさえ、しっかりと利益を確保しています。

昭和の時代なら値引き額が大きければ、それだけで感謝されましたが、今のお客様は賢いので、大幅値引きには却って疑問を持ちます。「この会社大丈夫かな、自転車操業で近々倒産するかも」といった具合です。

また値引きで契約できたとしても、お客様の感謝は長続きしません。せいぜい引渡しまでです。地域で長く支持される要素は、やはりアフターサービスの迅速さだったり、オーナーイベントの定期開催、地域行事への協賛だったりします。「住んだあと」も長きにわたって満足しているお客様を増やすことが「地域No.1」への鉄則です。

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⑤ 良いと思ったことはすぐに取り入れる

最後にお伝えしたいのは「経営者の姿勢」です。「地域No.1工務店」の経営者様は総じて"頭が柔らかい"のが特長です。長年事業を継続されてきたということは、皆様それぞれの「経営哲学」「ポリシー」を持っていらっしゃいますが、一方で「良いと思ったことはすぐに取り入れる」柔軟な思考をお持ちです。

「とりあえずやってみる」精神で色々とチャレンジして、上手くいかなかったらすぐ撤収、というスタイルの方が結果として業績が向上しています。悪く言えば「朝令暮改」なのですが、スタッフも阿吽の呼吸で応じる・・・社長がスタッフへ愛情を注いでいるからこそ生まれる「幸せな関係性」と、スタッフ全員の「チャレンジ精神」も地域No.1には欠かせない要素です。

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地域No.1工務店への道 / まとめ

① 取り扱う商品を限定する

② 施工エリアを絞る

③ 退職者を出さない

④ 例外なくしっかり利益を確保する

⑤ 柔軟な思考とチャレンジ精神

地域No.1工務店になる条件として、上記5つに絞ってお話ししました。

繰り返しになりますが、No.1になれば一気に世界が変わり、色々なことが好転していきます。

今回は人口10~15万人の中堅都市を話の舞台に設定しましたが、例えば大都市であっても、自社が1位になりやすい要素(例:平屋NO.1など)でカテゴライズしたり、県や市ではなく「町」「村」単位でくくるなど、短期間での「地域No.1」達成を目指してください。

そしてその準備として本稿およびジョンソンパートナーズをご活用ください。

いかがでしたでしょうか。わたしどもジョンソンパートナーズでは、ご紹介したような事例の他にも 経営のヒント を多数発信中です!

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ジョンソンパートナーズ加盟店事例紹介

□ 旭川店/石山工務店様 「旭川No.1工務店の地域密着スタイルとマルチブランド展開」

□ 愛媛東店/重松建設様 「地域No.1を目指す住宅会社」

□ 新潟店/エクセレントホーム様 「ジョンソンのビジネスモデルを参考に」

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