工務店の平均的な利益率|経営を安定化するためのポイントも解説

売れる仕組み / 営業・経営戦略
2021年04月01日 by 篠原 和将

目次

少子高齢化による世帯数の減少や人口減少の影響から、住宅業界のマーケットは縮小傾向にあります。

地域密着型の工務店にとっては、顧客数に大きな影響を及ぼすため深刻な問題です。

今後も利益を上げて生き残り続けるために、利益率向上や経営改善に関心がある工務店経営者も多いでしょう。

そこで今回は、工務店の平均的な利益率から、利益率を高める方法、経営安定化のポイントまでを解説します。

工務店の経営改善に役立つ実践的な内容となるため、ぜひ参考にしてください。

工務店の平均的な利益率はどれくらいか?

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利益率とは、売上高に対して費用を引いた利益額が占めている割合のことです。

下記の簡単な数式で求めることができます。

■利益率の計算式
利益率(%)=利益額÷売上高×100(%)

利益率は粗利益(売上総利益)で計算する場合や営業利益で計算する場合がありますが、いずれも売上高に対する割合であるため、基本的な計算方法は同じです。

利益率が高ければ儲かりやすく、反対に利益率が低ければ儲かりにくいと判断できるため、経営状況を把握するための重要な数字となります。

工務店の経営においても、利益率を高めることで利益体質の経営に繋げることができるため、売上高の多寡だけではなく利益率を意識した経営を行うことが非常に重要です。

工務店の平均的な利益率(粗利率)は25%前後と言われており、20%を割るとかなり厳しい状況となります。

広告費に経費を回したい場合は、30%以上あることが理想です。

ただし、上記はあくまで目安となる利益率であり、工務店の規模や受注件数などによって、適正な利益率は変動します。

工務店は取り扱う金額が大きい業種であるため、僅かな利益率の変化が利益額にも大きく影響します。

そのため、利益率については常に意識した経営を行うことが、経営安定化の第一歩と言えるでしょう。

工務店の利益率を高める方法

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工務店の経営を安定化させて生き残るためには、利益率を高めて高利益体質とすることが重要な戦略となります。

売上高が同じでも利益率が高いほど経営効率は高くなるため、利益率の改善は売上を伸ばすよりも優先すべきです。

ここでは、工務店が利益率を高めるための具体的な方法について解説します。

売上を増やす

利益率改善のためには、売上を増やすことが基本的な戦略となります。ただし、売上を増やす際には、注意点があります。

売上を増やす方法は、「商品の単価アップ(値上げ)」か「販売数を増やす」かのどちらかです。

■売上の計算式
売上=単価×数量

利益率改善を図るためには単に売上高を増やすよりも、単価アップに取り組むことが重要となります。

同じ商品をより高く販売することで、売上に占める利益の割合が高くなるため、利益率を高めることができます。

■利益率の計算式
利益率(%)=利益額÷売上×100

例1. 必要コスト80万円・商品価格100万円の施工を行った場合の利益率

100万円(売上)-80万円(コスト)=20万円(利益額)

20万円(利益額)÷100万円(売上)×100=20%(利益率)

例2. 必要コスト80万円・商品価格120万円の施工を行った場合の利益率

120万円(売上)-80万円(コスト)=40万円(利益額)

40万円(利益額)÷120万円(売上)×100=33%(利益率)

値下げを行い販売数を増やすと売上は上がりやすいですが、利益率は低下してしまいます。

安易な値下げは、経営効率の低下を招き、経営の負担ばかりが増す苦しい状況となるため注意が必要です。

利益率を高めることが目的の場合は、必ず値上げを意識して売上を伸ばしましょう。

売上原価を減らす

売上から売上原価を引いた残りが利益(粗利益)であるため、支出となる売上原価を減らすことで、相対的に利益額も利益率も高めることができます。

具体的な施策としては、施工に必要な資材をできるだけ安価に仕入れる交渉を行ったり、さらに安く仕入れることができる業者を探したりする方法が考えられます。

ただし、あまり価格を重視し過ぎると品質低下を招くため、なるべく同一品質で原価を減らすことがポイントです。

利益率の改善は商品単価アップにばかり目が行ってしまいますが、無駄を削るほうが簡単であり、確実に結果に繋げることができます。

利益率を高めたい場合は、ぜひ原価の削減を優先的に検討してみてください。

付加価値を増やす

利益率を高めるためには、値上げにより売上を増やすことが重要ですが、そのためには工務店が提供する住宅商品の付加価値を上げる必要があります。

単に商品の金額だけを増やして値上げを行うと、利益率は上がっても成約率が下がって、売上が上がらない恐れがあるためです。

商品の付加価値を上げることで、顧客満足度を高めるだけではなく、値上げを行っても顧客が満足する状況を作り出すことができます。

付加価値を増やす方法として、広告戦略によるブランディングや競合工務店との差別化などがあります。

住宅商品をより高く販売して売上を上げるために、ぜひ付加価値の向上に繋がる施策に取り組んでください。

工務店の経営を安定化するポイント

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工務店の経営を安定化させるためには、利益額の向上や利益率の改善が重要ですが、他にも注目すべきポイントがあります。

ここでは、工務店の経営を安定化させるための経営上のポイントとテクニックを解説します。

経営を安定化させて長期的に生き残っていくためにも、ぜひ参考にしてください。

現金を確保する

会社が保有している現金が少ないと、何かのトラブルで入金が遅れたり、予想外の出費があったりした際に資金がショートして事業を継続できなくなる可能性があります。

会社が余裕を持って現金を確保しておくことは、経営上非常に重要なポイントです。

もし、現在会社の現金に余裕がない場合は、いざという時に備えて事前に現金を確保しておきましょう。

現金を確保する方法には、固定資産や有価証券の売却の他に、国や自治体の補助金や助成金を利用するという方法もあります。

現金の確保には時間がかかる場合があるため、有事に備えて会社の現金確保は早めに取り組んでおきましょう。

固定費を削減する

固定費は毎月の売上にかかわらず常にかかってくる大きな出費となるため、経営を安定化させるためには無駄な固定費を削減することが非常に重要です。

特に、固定費の中でも、人件費や光熱費、消耗品費は削減しやすい傾向にあります。

人件費削減

固定費の中で大きな割合を占める費用が従業員に支払う人件費です。

工務店のコア業務に必要な人材だけを正社員として、その他の人員はパート社員や外注化することで、無駄を省くことができます。

また、残業代は時間単価が高くなるため、不要な残業を減らすなど管理を徹底することでも大幅な人件費の削減に繋がります。

IT化による事務用消耗品費の削減

事務所で使用する書面や領収書などは、できる限り電子化することで用紙代などの事務用消耗品費を節約することができます。

また、管理の手間を省くことで無駄な人件費を削減することも可能です。

一つひとつの金額は少額ですが、徹底することで大きな固定費削減に繋がります。

光熱費削減

社屋で使用する電気やガスなどは、現在では自由化されているため既存の会社以外の安価な会社と契約することができます。

特に、電気代などは発生することが避けられない費用となるため、見直しを行うことで大きな経費削減に繋がります。

固定費の削減を徹底することで、会社の現金に余裕が生まれたり、必要なところにお金を使えるようになったりするため、ぜひ実践しましょう。

利益率の向上・経営の安定化を目指すなら

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工務店が利益率の向上など経営安定化を目指すにあたっては、さまざまな要因が絡み合っている理由から、自社のリソースだけでは実現が難しい場合があります。

そこで、経営改善におすすめの方法が、住宅フランチャイズなどの工務店支援サービスに加盟して、本部のノウハウやサポートを活用することです。

「ジョンソンパートナーズ」では、経営方針から営業活動・現場での工事まで、地域や会社の状況に合わせた密着型の支援を行っております。

2020年度には本部がある札幌市の直営店で年間建築確認数No.1を獲得しました。

私たちが実際に実現してきた成功実例と全国60店舗を超える加盟店様への支援実績を基に全国の工務店様へ住宅商品を含めた工務店経営をトータルでサポート致します。

利益率の向上や経営安定化を目指す場合は、「ジョンソンパートナーズ」へ是非一度ご相談ください!

まとめ

工務店が今後も継続的に事業を行うためには、シビアな生き残り戦略が必要不可欠となります。

利益率の向上や固定費の削減などは、経営を安定化させるための具体的な施策として非常に重要です。

多くの工務店では、徹底的な見直しを行うと経営改善に繋がる箇所が数多く見つかる傾向にあります。

今後の経営に備えて、無駄を省くなどの簡単なところから徐々に着手していくことをおすすめします。

経営改善が難しく感じる場合は、フランチャイズなどの工務店支援サービスに加盟してノウハウやサポートを活用する選択肢もあります。

工務店の利益率や経営安定化に興味のある人は、ぜひ検討してみてください。

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