営業部長の役割や仕事とは?経営者の右腕に求められる能力や考え方

売れる仕組み
2022年11月08日 by 川田 新平

目次

こんにちは、ジョンソンホームズ川田です。

営業組織が上手く行っているかどうかで会社の業績は大きく左右されます。

どんなに苦しい状況でも必死に活動してくれて、数字を持ってくる

経営者の立場からするとこんなにも頼もしく、安心できることはないですよね。

そのため、営業組織のトップである営業部長は会社を経営するうえで非常に重要なポジションになります。

まさに経営者の右腕となる仕事をこなし、会社の経営を良くする一役を担っています。

今回は、会社が求める営業部長の理想像について住宅会社の責任者の目線から解説します。

経営者の右腕としての具体的な仕事や役割、上手くいかない営業部長が陥りがちな罠や、営業部長に求められる能力の身に付け方もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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営業部長の役割や仕事とは?

営業部長は営業部の頂点に位置する管理職であり、その仕事内容は、簡単にいうと目標数字を達成して利益を上げることです。

営業課長が現場の運営や課題解決に関する仕事を行うのに対し、営業部長は会社の発展をイメージして中長期的に業績を向上させ、安定して利益を上げることを目指します。

会社が5年後・10年後と長い目で伸びて行くように経営目線で仕事を行うことが必要です。

また、営業部長の主な役割は、さまざまな営業指標計測と改善、年間を通した事業計画の進捗管理、営業力向上のためのスタッフ育成売れる商品の開発などです。

営業部長の具体的な仕事についても詳しくご紹介します。

営業指標の設定・計測、事業計画の進捗管理

会社の営業組織を統括する営業部長の重要な仕事は、組織の目標を達成させることです。

目標数字を達成させるためにKGIやKPIなどの営業指標を設定して計測し、PDCAを回して改善していきます。

また、企業の売上を伸ばす仕組みを作るために、1年間や5年間など中長期的な事業計画の進捗を管理し、計画立案を行うことも大切な仕事です。

ここで重要なのが、営業部長は現場での短期的な課題解決やチーム運営をするだけではなく、経営計画に基づいた中長期的な目標の進捗管理も行うという点。

経営者に近い目線で営業組織を管理するのが、営業部長の役割になります。

営業スタッフの育成

企業の営業力を上げるためには部下の育成が欠かせません。

営業部長になる人は、営業マン時代に活躍をして評価されてきた人がほとんどです。

そのため、スタッフの営業力を向上させるための指導の引き出しが多く、得意としている人は多いでしょう。

営業部長は現実的でチャレンジしがいのある目標を設定し、経過や結果に対して適切なフィードバックをすることで、部下一人ひとりのモチベーションを高めることが大切です。

部下が社内または外部の営業研修やセミナーに参加しやすい体制を作るといった仕事も担い、自身の体験談や営業手法を共有することも重要となります。

部下のモチベーションの低下は会社全体の士気の低下につながります。

スタッフに対してどのような働きかけをするのがいいか悩んでいる場合は「職場の士気を高めるには?社員の士気は上司の心掛けで変えられる!」もぜひ参考にしてください。

売れる商品の開発

企業が安定して利益を出し続けるために、経営戦略や企業理念に沿った新しい商品を開発したり、販売ルートを拡大することも重要です。

今年度の目標だけに目を向けるのではなく、翌年度以降も売上を最大化させられるよう、先手を打って営業戦略を立てて実行していきます。

売れる新商品を開発するには、変化する顧客の状況や市場の流れなどを敏感に感じ取って把握することが必要です。

営業部長は現場の一線から離れてしまうため、その分部下とコミュニケーションをしっかりとって顧客の声やニーズをキャッチすることが求められます。

営業部長の役割や仕事がうまくいかない時に陥りがちな罠

営業部長にはさまざまな役割があり、部下の育成以外にも、指標計測や事業計画の進捗管理、新商品の開発といった仕事も求められます。

しかし営業力がトップでも、こういった管理能力まで備わっている人材は非常に稀です。

とはいえ、苦手だからといって仕事の大半を部下の営業力向上のための指導に当ててしまうと、本来やるべき計画進捗の管理や指標計測が蔑ろになってしまいます。

また、目標達成がきつい時には、月次の数字を追うだけの日々になりがちな方も少なくないでしょう。

営業部長が目先の数字達成だけにフォーカスしてしまうと、将来の発展に必要なさまざまな仕事が疎かになってしまいます。

自身が営業スタッフだった頃とは仕事のやり方を変えたり、物事を考えるスパンを長くするよう意図的に働き方を改革していく必要があります。

さらに、営業部長は営業の一線から退いているので、日々変わる顧客の状況をつぶさに感じ取ることができなくなります。

自身の経験一辺倒の営業指導だけでは通用しなくなる時期がやがて来るのです。

そんななか、本来営業部長がやるべき仕事を怠っていると、営業組織が停滞し会社の業績低下を招きます。

この罠に陥る前に、定量的に判断ができる指標や進捗管理能力を身に着ける訓練を行いましょう。

営業部長の役割や仕事に必要な管理能力の身に付け方

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前述したとおり、営業部長は営業のプロフェッショナルであっても管理や計測のプロではありません。

そのため、営業部長に就任した後に後天的にこの能力を身に付けていく必要があります。

管理能力を身に付けるためには、以下の3点を心掛けましょう。

  • 事実把握の精度を上げる
  • 集客シナリオを作る
  • 情報共有の場を作る

それぞれ詳しく解説します。

指標を使って事実把握の精度を上げる

部下の営業活動の進捗を口頭で聞くだけでは、なぜこのような進捗になっているのか、結果がどうなりそうかなどを正確に把握することはできません。

なぜ達成できなかったかを正確に把握するためにも、営業活動の指標化を行い事実把握の精度を上げるようにしましょう。

営業会議でよくあるのが「今月頑張ります!」「多分大丈夫だと思います」など曖昧な報告を受け、部長が根性論を話して終了するというもの。

これでは達成しなかったときの原因は「気合が足りなかったから」となってしまい、翌月以降の行動を改善することができなくなってしまいます。

営業活動の指標にする数字としては、住宅営業では集客数、面談数、次回アポイント率、事前審査数などが分かりやすいかと思います。

これらの数字を分析して、扱っている商品や自身の組織の営業力に合わせて明確な数字で指標化できるようにしておきましょう。

そうすると「今月の事前審査が目標契約数の130%あればおおむね達成するだろう」「3か月後の目標達成には今月30組の商談があればよい」など、ある程度結果が読めるようになり、月末の結果を待つ前に進捗を確認して早急な対応が打てるようになります。

営業計画を立てるうえで重要な指標については、「KGI・KPI・KDIの違いとは?目標達成のために設定すべき指標」もご覧ください。

集客シナリオを作る

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営業力強化は大抵の営業部長が得意とするところですが、どんなに営業力を上げても肝心の集客数が足りていないと、そもそもの目標達成は厳しくなります。

そのため、「指標を使って事実把握の精度を上げる」の部分で触れた指標計測を活用して情報収集や分析を行い、集客へのシナリオを具体的に描く必要があります。

目標達成に必要な集客数を確保する取り組みを、早めに実行しましょう。

また、組織が大きくなると、集客に関しては広報やマーケティングなどの専門チームが請け負います。

指標に基づいた提言ができるようにしておかないと、追加の集客費用を投下したり、施策の変更を承認されにくくなります。

中小規模の会社ですと、人員の関係で営業チームが集客施策の実行まで一貫して行う必要も出てきますので、さらに営業部長のポジションが重要な役割となるでしょう。

情報共有の場を作る

事実把握の精度を上げ、集客シナリオを作っても、指標や目標を組織が活用できなければ意味がありません。

営業部長だけが数字を理解・把握していても、実際に一線で営業活動をするスタッフが分かっていないと行動に落とし込めないのです。

こういったことを防ぐためにも上司が積極的に声掛けを行ったり、毎日社内で共有できる環境を整えましょう。

おすすめの手法として、週の行動計画を時間単位で落とし込んで業務を行っていく週間スケジュール作成があります。

上司は各営業スタッフが作成した週間スケジュールをチェックし、目標の進捗はどうか、今月の達成見込みはあるか、行動計画に無駄はないかなどを細かくチェックします。

計画に対してフィードバックすることも欠かせません。

そうすることで、営業スタッフが指標や数字を意識するようになるとともに、日々の行動管理が磨かれ組織力向上につながっていきます。

週間スケジュールの立て方や管理方法については「営業マンのスケジュール管理・立て方!1週間単位で目標を立てる」もぜひご参考ください。

営業部長の役割や仕事は企業の成長に不可欠!

求める営業部長の理想像とは、第一に「どんなに苦しい状況でも数字を持ってきてくれる」組織を作ってくれることです。

それは、経営者からするととても頼もしく、安心できる存在でしょう。

苦しい状況でも数字を作るためには目先の目標数だけではなく、将来の発展にあわせた3年、5年、10年スパンで組織を強く大きくしていくための方向性を示していくことが重要です。

そのためにも営業部長が得意とする営業力アップのほかに、指標を軸にした事業計画・集客計画の策定、改善に向けてPDCAを組織で回す環境を作ることに力を入れる必要があります。

新商品の開発や新しい販売ルートを広げるのも、企業の長期的な発展のために欠かせない仕事です。

営業部長が苦手な管理業務を怠ったり、数字が厳しい月に自身でも月次の数字を追ってしまったりすると、営業組織が停滞して会社の業績低下を招きます。

営業指標を使って事実を正確に把握できるようにし、集客シナリオを作り、組織内で情報を共有する場を作ることが大切となるでしょう。

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