KGI・KPI・KDIの違いとは?目標達成のために設定すべき指標

売れる仕組み
2022年10月19日 by 川田 新平

目次

こんにちは、ジョンソンホームズの川田です。

会社が業績を上げるためには、ほとんどの場合数字で目標を設定します。
設定された目標に対して、各部署・チームが達成するための戦略を練り、実行していきます。

しかし、与えられた目標を必ず達成できているかというと、なかなか難しいのが実情です。
現に大手ハウスメーカーなどを除いた地域の中小規模の住宅会社では、7割程度が赤字経営に陥っているのではないかと言われています。

これは、ただ目標を設定しただけで、達成のための試行錯誤や行動量が不十分になっていて、なおかつそれを計測できていないことに問題があるのです。

今回は、目標達成の秘訣である「数値計測」と「行動計測」の手法についてお話しします。
目標達成の指標となるKGI・KPI・KDIの違いや、それらの指標を営業活動や会議、マネジメントでどう活かすかという点を解説しますので、ぜひ参考にしてください。

目標達成の秘訣であるKGI・KPI・KDIの違いとは?

企業が業績目標を掲げるだけでは、達成するための具体的な方法が定まりません。

KGI・KPI・KDIとは、それぞれ「Key 〇〇 Indicator:重要〇〇指標」を略したもので、成果の指標を定量的に定めて、目標を達成できたかどうか判断する指標のことです。

まずは、それぞれの指標の違いについて詳しく見ていきましょう。

KGI(重要目標達成指標:Key Goal Indicator)とは

KGIは、企業の最終的なゴール目標を指標にしたものです。
例としては、売上高、粗利益、経常利益などが挙げられます。

「昨年度の売上高を超える」などのぼんやりした目標ではなく、実現可能で具体的な数値でKGIを設定することで最終目標が明確になります。

KPI(重要業績評価指標:Key Performance Indicator)とは

KPIは、企業の最終的なゴール(KGI)を達成するために必要な要素を指標にしたもの。
日本語では重要業績評価指標や中間数値指標とも呼ばれ、簡単に言うと「中間目標」です。

例えば、見積獲得件数、成約件数、サイト訪問数、集客来場数などがKPIとして設定できます。

KDI(重要行動指標:Key Do Indicator)とは

KDIとは、KPIを達成するために必要な要素を指標にしたものです。
KPIを達成するためにどのような行動を何回するか、というように設定することが多く、例えば営業電話回数、訪問件数、メールマガジン配信数、管理顧客接触回数などがKDIとなります。

目標売上(KGI)を達成するためには見積を〇〇件獲得(KPI)する必要があり、そのためには〇〇件商談(KDI)する必要がある」

このように最終ゴールから具体的な指標と行動量を逆算することで、「目標は適切なのか」、「達成するための行動量は足りているのか」をわかりやすくすることが出来ます。

どのくらいの期間中にどんなことを何回するか決めておくことで、チームの行動を計測・管理し、達成できなかった場合には成果を改善させるための具体的な方法を検証することが可能になります。

KGI・KPI・KDIを設定して目標達成するためのポイント

指標計測のイメージ.png

目標を達成するためには属人的な仕事ではなく、指標に基づいた数字と行動の設定が重要です。

そのためにはまず、最終目標である重要目標指標(KGI)に基づいて、目標達成するために必要な施策(KPI)行動(KDI)を設定しましょう。

そして行動を日々のスケジュールに落とし込んで、マネージャーが指標をもとに管理する組織にしていくことが大切です。

そうすることで「目標に無理はないか」「達成しなかった場合の改善策は何か」など、PDCAが早く正確に回っていきます。
※PDCAとは、目標を達成するために、【Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)】のサイクルを繰り返し、継続的に業務のブラッシュアップを図ること

では、実際にKGI・KPI・KDIを効果的に活用する方法についてご紹介します。
日頃の業務におけるPDCAの回し方や会議の進め方、マネジメント手法などを見ていきましょう。

KGI・KPI・KDIを活用した目標達成のためのPDCAの回し方

日常の業務では、明確な「重要目標達成指標(KGI)」をもとに「重要業績評価指標(KPI)」を設定して、その数字を達成できたか計測します。
出来なかった場合はなぜ出来なかったのかの真因を探ります。

例えば、月間の売上目標(KGI)を達成するためには、「アポイントの件数向上」が重要だと定義したとしましょう。
その場合、営業マンのアポイント件数を昨月比で上げることを「重要業績評価指標(KPI)」に設定します。

さらに深堀りして、アポイント件数を上げるために電話営業の件数は月で何件行う必要があるのか「重要行動指標(KDI)」を設定。

決めた行動指標を月間、週間、日間のスケジュールに落とし込み、日々の営業活動を行って行きます。

KDIまで設定をすると、数字達成のための行動が"出来たのか・出来なかったか"の2択で判断が出来るようになるので、営業活動がわかりやすくなります。

もし、KDIを達成したのにKPI、KGIが未達成に終わったら、KDIを見直して再度営業活動にトライしていきましょう。
そうすることで、漠然とした数字に追われることがなくなり、「なぜ達成しなかったのか」の真因を探ることが出来るようになるため、次の計画に活かすことができます。

また、日間のスケジュールまで落とし込むことで「KDIがKGIを達成するために適切な行動量になっているか」「そもそも無茶な計画ではないのか?」などがわかりやすくなります。
そのため、早急な業績対策が可能になります。

目標達成のための会議の進め方

会社の業績推移を知るために、多くの会社では毎月経営会議を行っています。

営業チームの月間目標達成率や月の売上、利益額、間接部門の経費、その他の経費など収支をまとめて、会社がその月にどれだけ利益を生み出せたのかを共有します。

本来はその数字をもって、次月以降の方針や改善策の検討がされます。

しかし、効率の悪い会議を行っていると、業績にあまり関係のない話題が中心に取り上げられてしまうことがあり、経営会議の本来の目的が果たせなくなります。
会議で業績を上げるためには数字を中心とした議題になるようにしましょう。

そのためにもKGI・KPI・KDIを明確な数字で設定し、各チームのKPI・KDIを経営陣が把握できるようにしておくことが大切です。

よくあるダメ会議の典型例

目標達成をするためには明確な数字を中心とした会議を行うことが必要ですが、ついつい以下のような会議になってしまっていませんか?

  • 調子の悪い部署を槍玉にあげて、第三者が評論家のように意見を言う
  • 他部署へ責任を押し付けるなど不調の原因だけをただ追究する
  • 個別案件の上手く行かない理由、客先事情の状況説明に終始する
  • 発言力の強い一握りの人間ばかりが話し、大勢はただ聞いているだけ
  • 休憩や会議終わりに社員同士で意見や愚痴が話されている

こういったことに多くの時間を割かれてしまい、会議時間が無駄に浪費されてしまうと、業績を上げる会議にすることが出来ません。

会議では目標達成のための指標を中心として進め、未達となった要因を改善するための対策方法を検討する場にしましょう。

目標達成のためのマネジメント手法

会議や日々の営業活動が上手く行き、可視化しやすい状態にするためには「数値」と「行動」の指標計測は非常に重要です。

しかし、実際にKDIを実行するスタッフにしっかりとマネジメントを行わないと、せっかく設定した指標がおざなりになり嘘の報告が横行することも。
その結果、真因を探るどころではなくなってしまうこともあります。

目標を達成するためには、マネジメントを行う人材がKGI・KPI・KDIについてしっかりと理解して、正確にやりきらせることが大切です。

日本の会社では、営業成績が良い人材が営業部の管理を任されることが多いです。
しかし、自身の営業成績を上げられる人が必ずしもマネジメント能力に長けているかと言われるとそうではありません。

マネジメント能力に欠ける人材をマネージャーにした場合、細かな営業活動の指示に終始したり、「気合でなんとかしよう!」という属人的なマネジメントを行ってしまうことも。
こういった場合、目標達成した時はいいですが、未達成だった場合に「気合が足りなかった」ことを原因にしてしまうなど、真因を探ることが出来ずに改善が遅れてしまいます。

また、指導を受ける側も未達成の原因がわからないために、明確な改善策が見つからずモチベーション低下を招き、成長が遅れます。

こうならないためにも、マネージャー側にもKGI・KPI・KDIについての理解を徹底させるなど、育成していくことが大切です。

マネージャーとして活躍してほしい人材を育成するうえで、自社で育成する環境が整っていない場合は、外部の支援を活用しましょう。
その際は、テクニカルな指摘だけではなく、目標に向かって一緒に伴走してくれるようなコンサルティング支援サービスを行ってくれる企業を選ぶことをおすすめします。

KGI・KPI・KDIを設定して目標達成ができる組織づくりを

目標を達成するには、定量的な数字で目標までの道のりを描くことが大切です。

そのために、企業の最終的なゴール目標を指標にする「重要目標達成指標(KGI)」、KGIを達成するための施策である「重要業績評価指標(KPI)」、さらにKPIを達成するための施策「重要行動指標(KDI)」を定め、具体的な行動に落とし込みましょう。

実際にKGI、KPI、KDIを設定したら、これらの指標をもとに日常の営業活動や会議、マネジメントを行います。

KGIやKPIを達成できなかった場合はKDIを見直して未達要因を探し、次の計画に活かします。
会議ではKGI・KPI・KDIや実際の達成数字などを中心として進めていくのがポイントです。

マネジメントでは、マネージャーにもKGI・KPI・KDIについてしっかりと理解してもらい、正確にやりきらせることが大切になってきます。

ネックとなるのが、「営業マネージャーは営業成績が良いスタッフが抜擢されることが多い」こと。
そして、その人材は必ずしもマネジメントの素養が備わっているわけではありません。
マネージャーの育成を自社で行う環境が整っていない場合は、コンサルティング支援を行ってくれる外部組織に依頼することも効果的です。

ジョンソンパートナーズには、自社が新築戸建てで「20年で20棟/年から300棟/年」まで成長した実績と、全国50店舗を超える加盟店様への支援ノウハウがあります。
専属の営業担当者が加盟店様の営業マネージャーと伴走し、部門別の研修・勉強会の実施、マーケターによる広報・広告支援などの幅広い支援を行っております。

住宅フランチャイズ商品を通して、加盟店様の営業マネージャーと一緒に目標達成を実現していきます。

  • 企業規模を大きくしたいが、人材が不足している
  • 新たにマネージャー候補をなかなか採用できない
  • 社内の人材育成体制が整っていない

上記のお悩みがある住宅会社様は、ぜひ一度ジョンソンパートナーズへご相談ください。

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