マーケティングの4P・4Cとは?マーケティング手法の考え方

売れる仕組み / マーケティング
2017年07月31日 by 金子 祐介

目次

「マーケティング」とは、商品やサービスを買ってくれるお客様を見つけて販売し満足を得るために必要な一切の活動のことを言います。

「良いものを作っていれば、お客様に認められて買ってもらえる」という時代は既に終わり、現代は良いものであっても「マーケティング」を考えないとなかなか売れない時代です。

では「マーケティング」とは具体的にどういうことでしょうか? 

ここでマーケティング手法の基本を知っておきましょう。

マーケティングの4Pと4Cを知っておこう

なにかを販売しようとするときに考えておくべき要素としては、大まかに次の4種類があるといわれています。

  • 商品(Product)
  • 価格(Price)
  • 場所(Place)
  • 販促(Promotion)

これを総称してマーケティングの4Pと呼びます。

例えば、文房具を売るなら小中学校の前と高速道路のサービスエリアのどちらが良いでしょうか?
ちょっと考えてもサービスエリアで文房具を買う人が多いとは思えません。

商品(Product) が文房具であれば場所(Place)は高速道路サービスエリアよりも小学校の前がふさわしく、小学生が買うことを期待するならそれに見合った値段(Price)設定が必要です。
そして、店の前にのぼりを立てたりチラシを配ったりする割引キャンペーンなどで購買を促すことは販促(Promotion)にあたります。

しかし、もしその地域限定のキャラクター文具だったらどうでしょうか。
場所が小学校の前じゃなく高速道路のサービスエリアでも売れそうですよね。

つまり、物を売るにはそれに相応しい場所があります。

マーケティング4Cとは

一方、この4Pを現代に合わせて再定義した概念「4C」というのもあります。

  • 顧客価値(Customer Value)

顧客価値は、商品(Product)に代わるもので、商品が顧客にもたらす、顧客にとっての価値のこと。

  • 顧客にとっての経費(Cost)

ある商品を買うことによって、商品そのものの値段とは別の費用がかかってしまうことがあります。
商品の代金だけでなく、それらも含めた経費のことをいいます。
例えば、レンズ交換式カメラのレンズにはメーカー間の互換性がないため、既に持っているのと違うメーカーのカメラを買おうとすると、レンズまで買い直さなければいけなくなってしまいます。

  • 顧客利便性(Convenience)

商品を手に入れたり使ったりするにあたっての顧客の利便性です。

  • 顧客とのコミュニケーション(Communication)

プロモーションは売り手から買い手への一方向的なものですが、コミュニケーションは双方向に行うものです。

4Pはマーケティング手法を考える基本といえますが、現在はそれを発展させた4Cの考え方が必要になりつつあります。

住宅会社が売る商品(家)の顧客価値とは?

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住宅会社のマーケティングを考えるためにも4P・4Cの見方は必要です。
中でも改めて考えたいのは、「住宅会社が売る商品(Product)は何なのか?」ということ。
住宅会社の場合、普通に考えれば「家」となりますが、そこから「家」の顧客価値とは何かを考えていかなければなりません。

 

例として、カフェ・チェーンとして有名なスターバックスを挙げてみましょう。
スターバックスで売っているものはProduct としてみると商品(Product) は「コーヒー」ですが、スターバックスは自社の顧客価値を「家でも職場でもない、くつろげる第三の場所」と考えました。
スターバックスはその考えに沿って店作りを行った結果、競合他社よりも高い値付けに成功しています。

スターバックスの成功を考えてみると、住宅会社の商品である「家」に対する4Cの考え方とは、人は家そのものが欲しいのではなく、家を通じて手に入る「暮らし」の快適さを求めており、それが顧客価値であると考えられます。

ブランディングはマーケティング活動の一部

会社として顧客価値を再定義するだけではなく、顧客に受け入れられるためには様々な手立てが必要です。

例えば、スターバックスの場合は「第三の場所」という顧客価値を実現するため、大都市のビジネス街、繁華街を中心に出店しています。
やや高めの価格設定で単なる安いコーヒーを求める客を排除し、商品パッケージデザインや従業員教育を含む統一的なマーチャンダイジング(商品化計画)を行い、特徴的なブランド・ロゴをデザインしてコミュニケーションに活用しています。

ブランドというのはこのような「信頼」の象徴です。
顧客の間に「信頼」を作る活動をブランディングといい、マーケティング活動の一部と位置付けられます。

ブランド・ロゴという言葉を出しましたが、スターバックスのロゴマークは有名ですのでおそらくみなさんもご存知でしょう。
消費者はそのロゴをみるだけで、新しい店であってもその品質を信頼して足を運びます。
ブランド・ロゴは、ブランドの存在を顧客に対して伝える道具として大切な役割を果たしています。

まとめ

繰り返しになりますが、「良いものを作っていれば、お客様に認められて買ってもらえる」という時代は既に過ぎ去りました。

これからの時代は、住宅会社もマーケティングの考え方を持たなければなりません。それには、基本となる4Pおよび4Cの見方を知り、住宅会社の場合にはどうなるのか? を考えることが必要です。

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