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こんにちは。ジョンソンホームズ川田です。
住宅会社の営業をしていると、ロープレ(ロールプレイング)が重要と聞いたことがある方もいるでしょう。
ロープレをすることで実際の営業時に起こるさまざまなことへの対処ができるようになるため、住宅営業は日々ロープレを行うことが大切です。
今回は、住宅営業のロープレについて解説します。
ロープレを行う際のポイントや注意点とともに、ジョンソンホームズの事例もあわせてご紹介します。
住宅営業におけるロープレの重要性
ロープレ(ロールプレイング)とは、実際のシチュエーションを想定して、特定の役割を演じながらスキルを向上させて身につけるトレーニング方法です。
例えば、営業マンがお客様役と営業マン役を交互に演じることで、実際の商談に備えて経験を積むことができます。
知識がどんなにあっても、実際にお客様と向き合うとなかなか言葉が出てこない営業マンも多いです。
実際の営業現場では知識だけではなく、接客やコミュニケーション能力が非常に重要になります。
そのため、ロープレを通じて実践的な経験を積むことは、営業成績に大きな影響を与える重要なトレーニングなのです。
営業経験が少ない営業マンほど、ロープレで経験を積むことは効果的でしょう。
新人営業を即戦力化するためにも、コミュニケーション能力は必要です。
詳しくはこちらのコラムで解説していますので、あわせてご覧ください。
【工務店】新人営業を即戦力化する方法は?必要スキルや仕組みづくり
住宅営業のロープレのポイント・注意点
住宅営業におけるロープレの目的は、お客様とのコミュニケーションを円滑にし、信頼関係を築くことができるようになることです。
有意義なロープレを行うためにも、次のポイントや注意点を押さえて行いましょう。
スクリプトを確認する
スクリプトとは台本のこと。
ロープレでは、営業トークやスクリプトをあらかじめ準備して、繰り返し練習することが重要です。
何度も練習をすることで、実際にお客様と話す際にもスムーズに話を進められるようになります。
スクリプトは、初回接客からクロージングまで、工程を分解して作成するのがおすすめです。
ただし、スクリプトに頼りすぎると、想定外の質問がきたときに、すぐに対応できないといったことになりかねません。
ロープレ時にはスクリプトに載せていない質問も混ぜることで、実際の商談をスムーズに進める練習になります。
また、スクリプトを意識してばかりいると、相手に思いが伝わらないことも。
スクリプトは要点を押さえるものという意識を持ち、自然な会話を心がけ、柔軟に対応しましょう。
実践的な設定で行う
ロープレはリアルにこだわることが大切です。
ロープレの設定は、実際の営業シーンに即したものにしましょう。
例えば、「初めての家を購入したいという若年層のお客様に対するアプローチ」など実践的な設定をすることで、お客様とのやりとりをリアルに再現し、現場感覚を養うことができます。
注意点は、お客様を演じる営業マンもリアルに演じるということ。
実際の商談のときのお客様の表情や態度をリアルに表現することで、より実践的な経験を積むことができますよ。
お客様役は経験豊富な営業マンが行うと、より良いロープレになるでしょう。
フィードバックをする
仲間や上司からのフィードバックは非常に重要です。
ロープレ後に必ずフィードバックを行い、自分の良かった点や改善点を確認しましょう。
ロープレの様子を動画で撮影しておくのもおすすめです。
良い点はさらに強化し、改善点は次回のロープレで意識して修正しましょう。
フィードバックで重要なのは、指摘だけで終わらせず、具体的な改善策を提案してあげることです。
ジョンソンホームズの住宅営業ロープレ動画の活用事例
激動の2020年から明けて21年のスタートに、コロナ禍においても優秀な成績を収めたトップ営業の話を聞く機会がありました。
インタビューを受けたそのトップ営業マンは、なぜ売れているかの質問に、お客様と対面する初回接客の際に、アプローチブック(営業自身の自己紹介、住宅商品の特徴や会社の思いなどをまとめたツール)を徹底活用していると答えていました。
アプローチブックを使っているか、他の営業マンに聞いてみたところ「使ってます」「使ってません」「昔は使ってました」などと、答えは人によってまちまちです。
そこで、新築住宅6ブランド全営業マン約50人の、初回接客アプローチブックフルトークのロープレ動画を撮るよう指示したのです。
さっそく撮影された、全員分のロープレ動画を見てみました。
驚いたことに、話していること、力点の置きどころ、話す順番...同じブランドのメンバーであっても、まったく違っていたのです。
席が隣同士でも、仲が良さそうでも、日常のコミュニケーションの中では互いの商談のやり方は共有されていないようです。
見事なまでにばらばらで、ここまで違うものかと、なかなか衝撃的でした。
音声だけを聞きながら仕事をしていると、仕事が手につかないくらい一言一句が入り込んでくるトークをする営業マンもいれば、一つも入ってこない営業マンもいます。
反対に、今何を説明されているのかわからないくらい話の区切りがはっきりしない営業マンもいました。
この全営業分の動画を見る機会があったスタッフからは「話の良さやおもしろさと売ってる棟数がイコールですね」といった声が感想が寄せられました。
このことを通して、住宅営業では初回接客で、営業マンの話でお客様をいかに引きつけられるかが、契約の鍵となっているかが明らかになりました。
ロープレ動画を通してトークを共有できるように
売れている営業マンとそうでない営業マンの契約率の差は、センスやキャラクターだったり、人と関わることが好きだったり、目標を成し遂げようとするストイックさだと思っていました。
しかし、ロープレ動画を見て思ったことは、そもそも話していることが違うのだから、結果に差が出るのは当然で、もしかすると話すことを同じにすれば、同じ結果が得られるのではないかということ。
"差はやり方の違い"という気づきから、営業マン本人たちにもロープレ動画を見てもらい、トークが不揃いなことと、統一する必要性を認識してもらいました。
トークが揃うよう修正し、再度全員のロープレ動画を撮ったところ、話していることは同じになったものの、今度は同じ話をしても"刺さり方"が違います。
ですが、話の刺さる・刺さらないといった課題も、ロープレ動画を撮影したことによって、トップ営業をはじめ、売れている営業マンの実際のトークを共有できるように。
こうして、初回接客で抱えていた課題は、解決の方向へと向かっていったのです。
ロープレ動画を活かすメリット
ロープレ動画を取り入れる前は、上司が自分のやり方や価値観だけをもって、経験値の異なる部下に対して指導したり、課題を指摘してばかりいました。
今では、上司が部下と一緒に、手本となる営業マンのロープレ動画を見ながら、話の間の取り方、スピードやメリハリのつけ方など、細かなところまで具体的なアドバイスができるようになりました。
また、ロープレ動画に加えて、例えば、建て時についてのトークやSNS活用についてなど、そのパートに長けた営業マンのノウハウを共有する動画も多数蓄積しています。
ロープレとノウハウの動画化は、それぞれの営業マンが、他の人の動画と見比べて自分に足りない部分を把握したり、良いやり方を取り入れたりするにも効果的です。
ロープレやノウハウを動画として蓄積しておくことで、自分のタイミングでいつでも見て自習し、商談に臨むこともできるようになりました。
お客様に伝えるべき情報や構成などを精査し、統一したアプローチブックとトーク、手本を共有する動画の活用は、営業マン全員の初回接客の質向上につながったのです。
ジョンソンパートナーズの直営店でもあるジョンソンホームズで取り組み、成果につながっていることは、全国の加盟店さんへ常に展開しています。
なお、営業ノウハウの共有についてはこちらのコラムで詳しくご紹介していますので、あわせてご覧ください。
営業ノウハウを共有するメリットは?動画コンテンツ化事例も紹介
営業の属人化が起きる原因は?売れない営業を出さない方法を解説
住宅営業はロープレを取り入れてスキル向上を目指そう
住宅営業におけるロープレは、実際の営業シーンを模擬してスキルを高める重要なトレーニング方法です。
営業マンはロープレを通して、商談の経験を積み、知識だけでなくコミュニケーション能力を向上させることができます。
特に営業経験が少ない人にとって、ロープレは実践的な学びの場に。
ロープレの成功には、スクリプトの準備と繰り返し練習が欠かせませんが、スクリプトに頼りすぎず、柔軟に対応することも大切です。
また、ロープレは実際の営業シーンに即した設定を行い、お客様役もリアルに演じることで、より実践的な経験を得られます。
ロープレは動画で撮影しておき、客観的な分析を行えると良いでしょう。
ロープレ後にはフィードバックの時間を設け、強みと改善点を確認し、実践で生かすことが大切です。
ジョンソンパートナーズでは、ロープレ動画を共有し、良い営業マンのやり方を学んでもらう機会にしています。
経営のヒントを知りたいという方は、ぜひ一度ジョンソンパートナーズへご相談ください。
ジョンソンパートナーズでは、自社直営店で培ったノウハウを基に、全国のフランチャイズ加盟店様へ営業育成に関するアドバイスも行なっております。
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