お客様が本当に喜ぶ「商品の付加価値」を追求するメリット

お客様とつながる方法
2023年04月03日 by 川田 新平

目次

会社は利益を上げることを目的とした組織。

全国には様々な会社があり、利益の生み出し方や考え方は様々です。

最高素材や質の高いサービスで付加価値を感じてもらい対価を得る企業もあれば、生産効率を上げて経費を抑え、価格で勝負する企業もあります。

そこで今回は、モノやサービスの付加価値とは何かについて徹底解説。

付加価値の追求と経費削減のバランス、メリット・デメリットについて私たちジョンソンホームズの事例を交えてお話しします。

そもそも付加価値とは?

付加価値とは、商品やサービスに自社にしかない強みやオリジナリティを付け加えること。

付加価値の提供は、他社製品との差別化をする手段としても用いられます。

現代は、モノやサービスが売れにくい時代です。

競合商品が多いジャンルにおいては価格競争になりやすい傾向にありますが、付加価値を付けることに成功すると「高くても買いたい」という層を取り込むことができ、安売り競争から脱却できる可能性があります。

付加価値を付けることは、必ずしも新たな商品開発が必要なわけではありません。

既存の商品であっても、機能性やブランド力、商品を使う際のストーリー性などで付加価値を付けることは可能です。

商品の付加価値の種類

商品を差別化を意識して付加価値を付けるためには、付加価値の種類を知り、自社の製品でどんな価値提供をしていくかを考える必要があります。

付加価値の代表的なものは以下の3つです。

機能的価値

機能的価値とは、製品やサービスの機能や性能に対する価値のことです。

例)耐震等級や間取り、気密性、耐久性など

感情(情緒)的価値

感情的価値とは情緒的価値とも呼ばれるもので、製品やサービスから受ける印象に対する価値のことです。

例)デザインや建材の質感など

自己表現的価値

自己表現的価値とは、消費者がモノやサービスを使うこと自体に満足感を得られる状態です。

家を建てることで満足できる暮らしを実現できるという状態は、自己表現価値を提供していると考えます。

商品の付加価値追求か経費削減か。

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付加価値を追求していくのか、経費削減に力を入れていくのか。

正解はありませんが、どちらに進むとしてもメリットとデメリットがあります。

ここでは、商品の付加価値追求のメリット・デメリットと、経費削減のメリット・デメリットをご紹介します。

付加価値追求のメリット

付加価値の追求は顧客の商品やサービス、ブランドに関するロイヤリティ(信頼、愛着)を高めることに繋がります。

提供するサービスの内容にもよりますがロイヤリティの高いお客様は、一般のお客様と比較して平均購入単価が1.3倍多く、リピート率が2倍ほど高い傾向にあります。

また、ロイヤリティの高いお客様は積極的にその商品やサービスを周囲に宣伝してくれます。

口コミ効果による新規顧客獲得が期待できるため、結果として契約単価を抑えることに繋がります。

付加価値追求のデメリット

デメリットは、ロイヤリティの向上には手間やコストがかかる点です。

単純に例えると、商品のパンフレットを白黒でコピーすればコストは安く抑えられますが、フルカラーで光沢紙に印刷した方が印象は良くなります。

商談に使用するスペースも簡易的な椅子と机よりも高級なソファが用意された商談スペースの方がお客様の満足度は上がるでしょう。

ハイブランドの商品を販売する企業では、特別な教育を受けた専属のスタッフが配置されています。

VIP待遇のお客様の顔や名前を覚えるのはもちろんのこと、接客スキルも一流です。

提供するサービスや商品が高級なものになると、「おもてなし」に関するクオリティを求められるようになります。

その分人件費も高くなり、販促に掛かる費用がかさむため、経費増に繋がります。

経費削減のメリット

経費削減を追求し、より安価でコストパフォーマンスの高い商品を提供することは顧客満足に繋がります。

商品提供にあたって、商品・サービスのクオリティを担保しつつ、無駄な経費を追求して削っていきなければならないため、非常に緻密な計画が必要になります。

成功事例では、牛丼チェーン店やファーストフード店、ファストファッションなど。

低価格で商品を提供しつつ、経費削減や原価管理を徹底して利益向上に努め、コストパフォーマンスの高さでお客様を獲得できます。

経費削減のデメリット

デメリットとしては、常に価格勝負にさらされるため、競合他社との争いが絶えないことです。

コストパフォーマンスで顧客満足を得ているため、容易に値上げができず、昨今の円安や資材高騰の影響を直に受けてしまうことになります。

さらに、経費削減の追求はスケールメリットが効きやすいため、規模が大きい企業のほうが有利です。

そのため地域の住宅会社が、全国展開している建売会社やローコスト住宅メーカーと勝負になった場合、徹底的に業務効率化をはかり、労働生産性を上げる必要があります。

また、安売り競争は、競合に勝つために利益率が悪化してしまうことも考えられます。

ジョンソンホームズが付加価値追求に進んだ理由

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ジョンソンホームズは、付加価値を追求する道を選択しました。

なぜかというと、「そっちのほうがスタッフが働いていて楽しいだろう。」と思ったからです。

スタッフをはじめとする全従業員の幸福度を高めることも、企業経営においては重要な視点です。

住宅は、一生に一度の買い物の方が多く、家が建った後も何十年とオーナー様とお付き合いしていく必要があります。

経費削減を徹底して余計な経費はかけず、可能な限り業務を外部委託して人件費やその他経費を抑えて会社に利益が残るようにする。

そういう選択も可能でしたが、「楽しい会社にならない」「お客様に喜んでもらえない」「末長いお付き合いができない」と考え、商品の付加価値、さらに企業としての付加価値を高めることを目標としました。

ジョンソンホームズの付加価値サービス

ジョンソンホームズでは「いつまでも続く、自分らしい幸せな暮らし」をお届けすることをミッションとし、日々活動しています。

住んでからサポート ジョンソンレディ

ジョンソンホームズの代表的な付加価値の1つが「ジョンソンレディ」。

ジョンソンレディは、お引き渡し後の定期点検はもちろん、オーナー様が気軽になんでも相談できる仕組みです。

定期的にオーナー様のご自宅を訪問して、住んだあとに出てくる疑問や困りごと解決や、家のお手入れ方法、暮らしに役立つ情報をお伝えしています。

オーナー感謝祭

また、毎年1回既存オーナー様へ向けた感謝祭を実施しています。

2019年はリアル開催で1500人以上のジョンソンホームズでお家を建てたお客様をご招待して、飲食や様々なイベントを実施。

2021年からはコロナ禍ということもあり、国営の公園を会場にして花火大会を決行しました。

ライフスタイル倶楽部

オーナー様も一般のお客様も含めて暮らしをもっと楽しくするためのきっかけづくりをお手伝いする「ライフスタイル倶楽部」。

ライフスタイルをもっと楽しくするためのアイデアをお届けするためにアクティビティやワークショップを毎週開催しています。

付加価値追求と経費のバランス

しかし、付加価値を追求すればするだけ費用が発生します。

何も対策を打たないなら、単純に売価に上乗せするか、自社の利益から費用を捻出しなければなりません。

ジョンソンホームズでは、業務効率化を推進することで、付加価値追求にかかる費用の捻出を行っています。

集客活動であれば、オーナー様が参加したイベントの写真を活用したり、普段の生活スタイルをInstagramでハッシュタグをつけて投稿してもらうように依頼しています。

住宅購入を検討している方がジョンソンホームズのオーナー様が暮らしを楽しんでいる様子を目にして、見学会や相談会へ来場、資料請求に繋がったりすることで、集客コストを抑えることができています。

さらに、来場したお客様への説明にもオーナー様の暮らし実例をたくさんご紹介することができるため、価格で勝負するローコストメーカーやオリジナルの構造で勝負する大手ハウスメーカーと比較検討されることが少なくなり、契約率が飛躍的に向上しています。

工務・設計業務では、建材の仕様決めや規格住宅のスタイルを取り入れたり、ITツールを導入することで現場管理・設計業務の大幅な効率化が実現しました。

付加価値の追求はコストが掛かります。

そのコストを売価に転嫁し、自社利益の圧迫に繋がらないようロイヤリティの高い顧客をターゲットにするのはもちろんですが、価格はあくまでも適正価格である必要があります。

お客様の協力を得ることで集客・契約のコストを削減し、規格商品やITツールの導入で工務・設計業務を効率化して、コストの削減に努めることも大切です。

商品の付加価値追求で社員が育つメリットも

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付加価値の追求には顧客ロイヤリティ向上以外に、従業員が成長するというメリットがあります。

ジョンソンホームズではインテリアショップを展開しており、家のお引き渡し後の生活を豊かにするという付加価値の提供も行うことができています。

住んだ後のオーナー様の暮らしが充実するよう、札幌市内に3店舗のインテリアショップを展開し始めてから、従業員のデザインセンスが明らかに向上しました。

インテリアショップ1店舗目は店舗デザインを外部委託していましたが、3店舗目は従業員自らが店舗デザインを行いました。

元々はお客様のために始めたインテリアショップでしたが、営業・設計スタッフにもどんどんインテリアやコーディネートの知識が共有されるようになり、会社全体でセンスの良い人材が育っています。

商品の付加価値を追求することはメリットも多い

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付加価値とは、モノやサービスに自社の強みやオリジナリティを付けることです。

付加価値を付けることは、競合との差別化が可能になり価格競争に巻き込まれにくくなります。

しかし、付加価値の追求にはコストがかかります。

私たちジョンソンホームズは経費削減による安い商品の提供ではなく、付加価値を付けるこ

とで、お客様満足度を上げることを選択しました。

それは、徹底的なコスト削減や効率化をした会社では面白くないし、私たちが掲げるミッション「いつまでも続く、自分らしい幸せな暮らし」を体現できなくなってしまうからです。

経費を削減してより安価でコストパフォーマンスの高い商品・サービスの提供は、スケールメリットの影響が大きいので、大手企業に勝つことが難しくなります。

地域に根差した住宅会社は、いかに自社の商品・サービスの差別化、付加価値の提案ができるかを模索していくことが今後生き残っていくために必要な戦略だと考えています。

また、Facebookでも日々中小企業の経営者様が抱える経営課題の解決に繋がるような発信をさせていただきます。

よければフォローをお願い致します。

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