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業績が良い会社と調子を落としている会社の違いは何でしょうか?
業績が右肩上がりの企業は組織や従業員のモチベーションが高く、業績が横ばいまたは下降している企業は何となく社内の雰囲気が良くなかったり社長・経営陣のビジョンが浸透しにくい状態になってはいませんか?
業績が伸び悩むサイン
- 従業員の主体性が感じられない。
- 部門間の仲が悪い(営業VS内勤)
- 経営陣だけが会社の事を考えていると感じる。
- 従業員が企業理念・ミッションを言えない・覚えていない。
業績が悪い原因は、組織・従業員の能力が発揮できていないことにあります。
今回は、業績と社風の繋がりと、業績をアップさせるための5つの社風作り手法について解説します。
社風とは?
社風とは、簡単に言うと
その企業が持つ独特の雰囲気・価値観
のことです。
組織を発展させていくためには従業員の増加が必須です。しかし、人が増えれば増えるほど経営陣の想いを伝播することが難しくなっていきます。
30人を超える企業で業績を伸ばしていくためには、関わる人の一体感を作る意図的な仕組み・風土の構築が求められます。
社風を改善し、業績をアップさせるためには5つのポイントが重要です。
- 経営情報の公開
- 会社の空気を変える
- ミッションづくり
- 給与システムの見直し
- 社風の「発信」=「ブランディング」
5つのポイントを押さえることで、社風と経営環境の改善に繋がります。
経営情報の公開
同じ情報を得て、同じ立場で思考すると、導き出される対策や方向性はほぼ同様のものになります。
経営陣と一般の従業員で意見の相違が生まれる理由はここにあります。
経営情報が非公開の場合、情報格差が大きくなり、対策や方向性がズレていきます。
会社の経営情報を従業員へ公開することで、組織全体が業績アップのための対策を納得して取り組むように変わります。
見える化させる経営情報
- 経営方針:ミッションやビジョン、方向性
- 業績数字:部署ごとの売上~営業利益
- 財務状況:キャッシュフロー、自己資本比率
- 成果分配:収益に対する社員還元のルール
ミッションを浸透させ、業績数字・財務状況を見える化し、達成した場合の成果を明確に提示しましょう。
結果として、従業員が「経営」を理解し、社内の意思統一がしやすくなり、給与や待遇不満の抑制に繋がります。
会社の空気を変える
良い「社風」は、自然と形成される訳ではなく、具体的な施策が必要です。
本音で話せる風通しの良さであったり、従業員が前向きに働くモチベーションを持つことが出来る仕組み、居心地がよく楽しく働ける環境整備をすることで、良い「社風」になります。
初めに、会社の指揮を取る代表や各部署の責任者が機嫌よく「見えるよう」振る舞いましょう。
責任者の機嫌が悪いように「見える」と、コミュニケーション量が落ち、正しい情報・報告が入りません。
本音で話せる風通しの良さを作るためには、コミュニケーション量が増える工夫が必要です。
次に、前向きに働くモチベーションを作る仕組みを作りましょう。
上司・責任者からただ業務の支持を受けるだけでは、中々モチベーションが上がりません。
自ら発案し、主体的に動くことが出来る業務を任せることで、業務への責任感や働くモチベーションを持たせることが出来るようになります。
例:社内委員会制度
会社として必要だが、専任を置けなかったり、短期間の業務(オーナー感謝祭や協力業者会の運営や事務所の環境整備、採用活動など)の企画・運営を少数チームを組織し一任する仕組み。
顧客満足委員会によるオーナー感謝祭の企画・運営
業績に直結しないため、積極的に若手を起用出来ます。マネジメントを学ぶことが出来る"小さな経営参加"で、責任者育成と部門間交流を促進します。
ミッション作り
ミッションとは、企業が果たすべき使命のことです。
ミッションを定義することで、会社の「あるべき姿」が明確になります。そうすると、従業員の行動や会議の決定事項がミッションに沿っているかの指針になり、迷いが少なくなる効果があります。
■ミッション作りの手順
ミッション作りは以下の手順を踏むと効率的です。
- キーワードの洗い出し
- 運営チームの人選
- 社内ワークショップ
- 素案作り・明文化
1.キーワードの洗い出し
ミッションを作っていく上で、創業者がどんな思いでこの会社を作ったのか、経営者は何をしたくて、今後どうして行きたくてこの会社を運営しているかを洗い出しましょう。
その他、会社の歴史や危機的状況の陥った時、どうやって乗り越えたかなどのストーリーを書き出していくことでミッションを作るためのキーワードを集めていきましょう。
2.運営チームの人選
ミッションは、今後会社の指針となる重要なものなので、決して経営者1人で進めないようにしましょう。
今後会社運営の要となる幹部陣など少数の運営チームを組織し、全部署の意見が取り込まれたものにしましょう。
3.社内ワークショップ
チームを作った後は、全社員を巻き込んで意見の集約を行いましょう。
自分の意見が反映されると、関わっている実感が得られるためミッションの浸透度が高まります。
具体的には、全従業員参加のワークショップを開催しましょう。
参加者それぞれに、顧客や会社の在り方に関する質問を行い、ホワイトボードに書き込んだり、模造紙に付箋で張り付ける等の方法でキーワードを洗い出し、共通点を見つけて行きます。
ワークショップの質問例
■顧客に関する質問
- 私たちの顧客は誰?
- 私たちの提供しているものは何?
- 私たちは何屋さん?
- お客様の悩みは?
- 私たちはどうやってそのお悩みを解決できる?
- 私たちの存在意義は?
- 何が実現出来なかったら、私たちの存在価値はゼロになる?
- 何と戦っている?敵はどんな会社?否定したい価値観は?
■会社に関する質問
- 求める職場の雰囲気
- 求める仲間との関係性
- 求める先輩・上司・後輩・部下との関係性
- 求める会議のやり方・内容
- 求める同僚との関係性
- 大切にしている社風
■社会に関する質問
- 何のために働いているか?
- 仕事で感じる喜びは何?
- 仕事が楽しいと感じるのはどの仕事?どう楽しい?
- 企業は社会をよくするために存在するとして、
私たちはどのように社会を良くしているか? - 目指すべき良い会社とはどんな会社?
- 業績を上げるのはなぜ?
- 良い業績が自分の幸せに繋がるとしたらなぜ?
- 会社・事業部の良い所を50個出すとしたら?
4.素案作り・明文化
運営チームを人選し、社内ワークショップを行って出てきたキーワードを整理・統合していくことで、まとまった方向性が出てきます。それをシンプルな文章として明文化しましょう。
コツとしては、1つのミッション+複数のバリューを一つの集合体とするとわかりやすく整理されます。
ミッション例:株式会社ジョンソンホームズ
いつまでも続く、自分らしい幸せな暮らしを提供します。
バリュー1:幸せな暮らしを増やすこと
バリュー2:自分らしく生きること
バリュー3:あなた想いであること
バリュー4:人とのつながりを大切にすること
バリュー5:常識にとらわれない自由な発想
バリュー6:やりがいを持って楽しく働くこと
バリュー7:社員みんなで会社を育てること
給与システムの見直し
従業員の退職・転職理由TOP3は「人間関係」「業務内容」「給与」です。
なぜ、給与への不満が起こるのでしょうか。それは給与システムが従業員の立場から見ると不透明に感じられることが原因です。
「自分がいくら会社に利益をもたらしているのか?」
「何をどこまでこなしたら昇給になるのか?」
「今の給料は不当なのでは?」
「経営者が利益を独り占めしているのでは?」
という疑念に繋がります。
解決方法は【納得できる報酬体系】の条件を明示することです。
冒頭でお話した「経営情報の開示」を行い、会社の状況を従業員が把握出来るようにしたうえで、「インセンティブ」「成果分配」「ボーナス」など所得が上昇する条件を設定しましょう。
社風の発信とブランディング
ここまで、社風の作り方や社内での取り組み方法について解説しました。
会社の個性を活かした様々な「良い取り組み」を行っているにも関わらず、発信が出来ていないと、社外から適正な評価を頂くことが出来ません。
「良い」社風を効果的に発信すると、「良い会社」という評判、従業員の愛社精神、価値観による「差別化」が出来ます。
具体的な手法ではSNSを活用した社内活動の広報活動やWebページへのミッション・理念の掲載を行いましょう。
オーナー様向けの感謝祭やライフスタイルイベント、協力業者様との懇親イベントなどを積極的に発信していきましょう。
「良い」社風が認知されるようになるには「発信」がとても大切ですが、抜けがちなので注意しましょう!
さらに、採用戦国時代の現在、いかに効率的に良い人材を確保するかは、社風に掛かっています。
転職市場にいる30代の若手はミレニアル世代と言われる世代が多く、特徴として給与ではなく「総報酬」で働く企業を選択しています。
「総報酬」とは...
単純な給与だけではなく、理念や社風、やりがい、福利厚生、一緒に働くスタッフ、企業の社会的評価など会社で働くメリットを合計したもの
詳しくは:地域工務店向け採用戦略をご覧ください。
https://www.johnsonhome.biz/info/contrivance/recruit-battle.html
まとめ
会社の経営情報を公開することで、経営者・幹部陣と一般従業員の情報ギャップの差を埋めましょう。そうすることで意思統一が容易になります。
次に会社の空気を変えるために社長や上長が機嫌よく「見えるよう」振る舞い、正確な情報を収集するためのコミュニケーション量を確保し、意図的に社風を良くする仕組みを作りましょう。
理念が全ての指針になるよう、全社員で社内ワークショップなどを通じてミッションを作り上げましょう。
また、給与は従業員にとって重要な要素の一つです。給与システムが不透明に感じられないよう【納得できる報酬体系】を心掛け、「インセンティブ」や「成果分配」、「昇給システム」などのルールを明示しましょう。
そして、様々な取組を企業のSNSやWebページを活用し、社外へ積極的に発信していきましょう。
「良い」社風を作り上げるには、長い年月が掛かります。
企業ブランディングのために、出来るだけ早期に着手出来るよう進めていきましょう。
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