「競合対策」とブランディング強化術

売れる仕組み
2023年10月02日 by 小松 壮幹

目次

こんにちは、ジョンソンパートナーズ小松です。

住宅営業を長年続けていると、たびたび競合する工務店というのが存在すると思います。

その会社に常に「勝利」していれば気にすることはないのでしょうが、たいていは「勝ったり負けたり」の繰り返し。もしその会社に全勝していたら実績は今の倍になっていたかもしれません。

そこで「競合調査」が必要になってくるのですが、昔と今では調査のやり方がまったく違ってきています。

昔はお客様に扮してモデルハウスへ行ってみたり、資料請求してみたりして、競合先の顧客対応力を調査して対策を練っていました。

もちろん今でもある程度有効な調査ではあるのですが、昔は「会ってからが勝負」、今は「会うまでが勝負」なので、競合の調査方法も変わってきています。

そこで、今回のコラムは「現在有効な競合調査法」をご紹介するとともに、それを「自社のブランディングに活かす方法」についてお話しします。

競合の「WEB」調査を行いましょう

お客様が来店する前に得られる情報とは、つまりは「WEBで発信している情報」です。

競合会社がどんなことをWEBで公開・発信しているかを調べれば、おおよその事は知ることが出来ます。

まずは下記の3つを調べてみましょう。

① ホームページ

② SNS(フェイスブック、インスタグラムなど)、ブログ、YouTube

③ WEB広告

WEB社会の良いところでもあり怖いところでもあるのですが、上記3つは誰でも目にすることが出来ます。とはいえ膨大な情報ですので、それぞれの確認するポイントを絞って解説します。

ホームページで調べること

●会社情報

営業所の場所や数、従業員数、売上などから、ある程度はその会社の規模を読み取ることが出来ます。

また、費用を払って専門機関(帝国データバンクなど)を使えば、その会社が調子がいいのか悪いのかなど、より深い経営情報を得られます。

●沿革

その会社の歩みを知ることで、得意分野や重点エリア、社長の人物像などを読み取れます。

●スタッフ紹介 

年齢層や経験値、営業力や技術力などが推測できます。スタッフ紹介がない、または「顔出し」してない会社は「顧客目線」が足りない会社だと私は思ってしまいます(偏見です)。

●商品紹介 

取扱商品、間取りや価格(表示価格はあまり信用できませんが...)を調べます。大切なのは「商品のコンセプト」。どのようなお客様をターゲットにしているかを推測します。

●イベント情報

イベントの頻度や内容、ノベルティ内容などが読み取れます。

競合会社のSNS・ブログで調べること

●発信ツール 

主なツールは4つあります(フェイスブック、インスタグラム、Youtube、ブログ)。

ひとつのツールに発信が偏っていたり、すべてに同じ内容を発信していたりなど、WEBに対するその会社の力の入れ方・成熟度が測れます(とはいえ理想的な発信をしている会社などごく稀ではあるのですが...)。

もし競合会社がその分野で「遅れている」のであれば、自社はWEB活用およびIT活用で差をつけて、競合会社に「常勝」することも可能です。

●発信内容 

例えば上手に動画を活用していたり、最新のWEBシステムを導入するなど、今の「トレンド」を取り入れている会社は、それだけ「時流に敏感」な体質であると思われます。

つまり、数年前のイメージで対策を行っても無意味で、常にチェックしながらその時々に合わせた対策が必要です。

●更新頻度

SNS等の更新頻度が遅ければ、ほぼ「個人頼み」の体質であり組織力が弱い会社だと想像できます。

逆に短かい頻度で魅力的な発信をしていれば、それは「組織」で取り組んでいるのだと考えられます。つまり組織力が高く、社員がまとまっている「手ごわい競合」であると想像できます。

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競合会社のWEB広告で調べること

●広告ライブラリ 

META社の「広告ライブラリ」というサイト(https://www.facebook.com/ads/library/)で競合のWEB広告を調べることができます。

一般的にWEB広告は、特定のターゲットに対して特定の期間だけ表示されるものなので、第3者が後から見ることは出来ないと思われがちですが、「広告ライブラリ」でエリアと期間を選定すれば、その期間に表示されたFACEBOOK広告、インスタ広告を見ることが出来ます。

ホームページのイベント情報では拾いきれなかった詳細情報をいつでも確認することが出来るので、自社で差別化した広告を実施できます。

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競合と自社の比較をする

「競合分析表」的なフォーマットを作り、競合先と自社との比較をまとめます。

エリア内シェア、企業コンセプト、ターゲット顧客、会社や商品の強み(3つくらい)などを表にして比較します。

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自社のブランディングに活用

このような「競合分析」をして対策を考える作業は、自然と「自社のブランディング(=何が強みで何が弱みなのか)」を深掘りすることにつながります。もしかしたら「自社が選ばれている理由」とはズレている内容を発信してしまっているかもしれません。

一時的な「競合対策」で終わらせず、比較表を基に是非自社ブランドのブラッシュアップへと昇華させてください。

自社で発信すべきもの

「競合対策」に話を戻します。冒頭で「お客様は、目にするWEB情報で検討先を決める」と書きました。ということは「自社が発信している情報」が競合よりも魅力があれば、競合に勝つ確率は高まるわけです。

また競合する回数が多いということは、扱っている住宅のテイストや、そもそものターゲットが「似ている」と考えられるので、その中でより「自社の強み」にフォーカスした発信を心掛けましょう。

アンケートの活用

「自社の強み」を頭の中だけで考えて答えを出しても、それが事実かどうかはわかりませんが、「お客様アンケート(契約時・引渡時・定期点検時)」には必ず正解が書かれています。そのような視点でアンケートを見直すと「自社に決めた理由」「気に入っているポイント」「スタッフへの感謝」など<自社の強み>のリソースが詰まっています。

それらを言葉にして、もしくは画像や映像にしてよりフォーカスすべきです。

アンバサダーの全面協力

ここでのアンバサダーとは、自社の理想のお客様、理想の暮らしをされているユーザーのことを言います。長年住宅業を営んでいるのなら、必ず数組のアンバサダーは居るはずです。

そこで報酬をお支払いしてでもアンバサダーの皆様にご協力いただき、自社が理想と考える「暮らし方」を言葉や映像で表現してもらいます。

検討中のお客様は「箱」としての建物よりも、その建物で「理想的な暮らしを実現できるのか」が一番気になるポイントです。

「人(アンバサダー)」がたくさん登場している画像・動画で自社の強みである「暮らしのワンシーン」を具体的に表現してください。

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スタッフは究極の差別化要素

住宅会社のホームページで一番見られているのは、実は商品でも間取りでもなく「スタッフ紹介」だそうです。

どんな人が社長なんだろう、依頼したとしたらどんな人が営業や設計を担当するのだろう、現場担当は誠実そうか、コーディネーターはセンスがありそうかなど、確かに気になりますよね。

顔写真+前向きなコメントをホームページに掲載するのは必須ですが、SNSやブログ、コラムなどでも積極的に「スタッフの顔出し」を実施しましょう。

何度も目にすれば親近感がわき、応援する気持ちまで芽生えてくるものです。競合他社のスタッフよりも親近感を持ってもらえれば「勝ち」確定ですよね。

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まとめ

・競合調査とは「WEB調査」のこと。ホームページ、SNS、WEB広告を調べる

・「競合比較表」を作成し、競合と自社の「強み・弱み」を抽出する

・「自社の強み」発信① アンケートから強みを知る

・「自社の強み」発信② アンバサダーの全面協力

・「自社の強み」発信③ スタッフの顔出しと継続

いかがでしたでしょうか。わたしどもジョンソンパートナーズでは、ご紹介したような事例も含めて 経営のヒント を多数発信中です!

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