目次
地域の中小規模の工務店様は、年間12棟2億程度を前後している企業が多いのが実情です。
それは、会社オーナー兼経営者兼トップ営業マン兼工務責任者として、社長が全ての責任者を兼任していることが原因です。工務店経営のコア部分を複数兼任して、会社が成り立っている地域の中小工務店経営者はスーパーマンです。ただ、新築住宅という業種では、スーパーマンの社長がいくら頑張っても売上3億が限界ですし、365日休みもなく働くことになってしまいます。
年間30棟5億を超えたい!今後会社を伸ばしていきたい!とお考えの場合、トップ営業マン以外に「そこそこ売れる営業マン」を揃えることが近道です。しかし、人手不足の今、中小工務店では、ある程度売れるキャリアを持った営業マンが中々採用出来ません。
「そこそこ売れる営業マン」を揃えるためには未経験の人材を最速で育て上げる仕組みを作ることがカギです。今回は、12棟2億円から30棟5億円企業へ成長するための「営業未経験人材即戦力化」について2つの記事に分けてお話し致します。
人口減少・採用難の時代
出典:国立社会保障・人口問題研究所より
この図を見て頂けると分かる通り、日本の総人口は2010年代の1億2800万人を境に減少に転じました。
64歳以下の人口で見ると1990年より減り始めています。30年後の2060年には、4000万人減り、総人口8000万人と予想されています。これはスペイン一国の人口が丸々消えることと同じです。このことから、今後住宅業界に限らず人材不足が深刻化するのは必然と言えるでしょう。
こういった時代の中で企業が生き抜いていくためには「仕事に人を合わせる」のではなく、「人材に合わせた仕事の仕組みを作る」ことが必要になってきます。
育成が上手くいかない原因
以下は、私たちジョンソンパートナーズが全国の工務店様の現状を確認するうえである程度共通して確認できた課題です。
よくある工務店様の課題
- 1人の受注(社長or営業部長)で会社の業績が成り立っている
- 営業3年目で年間受注1~2棟止まりのスタッフがいる
- 社内で育成環境が整備されていない
もしも受注No.1の社員が退職や成績不振、体調不良による長期離脱になると、一気に会社の経営が厳しくなります。すぐに売れる営業マンを他社から引き抜く、年間1~2棟止まりのスタッフが毎月1棟以上売ってくるエースになることを期待するのは非常に難しいでしょう。
このような状況に陥る前に、社内で育成する環境を整えることが、会社の安定した成長に繋がっていきます。
育成が上手くいかない企業の先輩・上司が思う事
- アドバイスが理解してもらえない
- 自主的に考えて行動してくれない
- そもそもなぜやらないのかが理解できない
なぜそうなるのか、結果が出ていない営業マンが陥るフローについてみていきましょう。
結果が出ない営業マンが陥るフロー
住宅営業は非常に難しく、知識が必要なので、未経験からすぐ結果は出ません。
結果が出ないことを繰り返していくと自分自身を責めて、自信を失っていきます。
そうなると、もう少し頑張れば出来ていたことも
やり切ることが出来なくなり諦めるような場面が増えてきます。
中々成果が出ないので、周囲が心配して様々な角度からアドバイスをしますが、
そのアドバイスを自分に落とし込む前に色々手を付けていくため、
アドバイスをもらったことも中途半端になりやりきれなくなります。
何をしても結果が出ないまま、周囲からのアドバイスは飛び続けるため
情報が氾濫し思考がストップ。
仕事をしている充実感は得たいので、何をやったらいいかわからないまま
チラシポスティングや事務作業など、
簡単な目の前の事だけを行なうようになってしまいます。
このような状態を放置すると、周囲のアドバイスに聞く耳を持たなくなってしまったり、
自信を無くして仕事を辞めてしまうという事態が起こります。
結果として、社員育成が出来ない企業のまま変われず、
5年後10年後の発展を描くことが出来なくなります。
「結果責任」と「行動責任」
結果がでない営業マンを救う方法はみなさんの経験上いくつかあると思いますが、大事なのは「信じられる成功のシナリオを用意してあげる事」です。基本は個人に考えさせてやらせて失敗、成功経験を積んでもらいますが、結果が出ない営業マンのフローに陥っていると中々自分だけでは抜け出すことは出来ません。この場合は考えさせるより「これだけ行動すればいいからね!」という状況を作り、考えるべきことを絞ってあげましょう。
「結果責任」は上司が負うことをしっかり伝えたうえで「行動責任」をスタッフが全うしたかチェックするフローを形成しましょう。
即戦力化の為に取り組むべき2つの仕組み
未経験営業即戦力化のより具体的な方法として以下の2点を具体的に説明いたします。
- わかりやすい商品であること
- 営業活動をわかりやすく仕組化すること
※今回は文章量の都合で「分かりやすい商品であること」についてご説明いたします。
分かりやすい商品であること
分かりやすい商品の条件は3つです。
- "コンセプト"がわかりやすい
- "仕様・プラン"がわかりやすい
- "価格"がわかりやすい
1."コンセプト"がわかりやすい
2009年、スマートフォンの普及によって、世の中に情報量は爆発的に増え、流行に乗った商品はみんな知っていて、みんな作ることが出来るようになりました。結果、似た商品があふれるようになりました。
そんな中で住宅を買うお客様は「どれを選べばいいのかわからない」「正直どれも大して変わらないのでは?」と思うようになり、建物(ハード)よりも共感・感情移入出来るかなどのコンセプト(ソフト)で取捨選択する時代が到来しました。
営業未経験の若手スタッフは会社や商品に接する期間が短いため、自社商品に込めた想いを社長と同じように語ることは出来ません。商品愛が薄いとマネをするだけではお客様に見透かされてしまいます。
コンセプトがわかりやすく定義されていると若手や営業未経験のスタッフでも早い段階でコンセプトを理解し、お客様へ話すことが出来るようになります。わかりやすいことで社内周知・徹底も容易になり、全社で統一の価値観を持って働いていくことが出来るようになります。
2."仕様・プラン"がわかりやすい
仕様・プランが不明確だと、担当者によって商談内容のバラつきが発生したり、お客様の言いなりになって振り回される営業マンが出てきます。業界未経験者からすると、上司・先輩それぞれがバラバラの商談を行なっているので、何が正解なのかわからなかったり、仕様やプランが決まっていないと高度なプランニング技術と深い建材知識を求められることになるので、独り立ちするのに時間を要します。
仕様・プランがわかりやすいと決められたプラン・仕様書を見せれば大多数の説明が不要になります。人による仕事のバラつきが減り、ミスが起きづらくなります。内勤も工程が少なくなり負担軽減に繋がります。
このように、あえて仕様・プランを絞ることでメリットが上回るケースも大いにあります。
3."価格"がわかりやすい
価格がわかりにくい、決まっていない場合、営業経験者でも明確な価格を即答できません。業務上の見積時間も増えるため、単純に商談出来るお客様や件数が少なくなります。また、お金はお客様の信頼獲得において重要な部分を占めるため即答できないだけで信用を失いかねないデリケートな部分です。
価格が明確に決まっていると、見積がいらなくなるなど商談スピードや効率が大幅にアップします。価格帯を集客チラシやWEBページに掲載出来るのでお客様へ「わかりやすさ」を提供出来、選択肢に残りやすくなります。さらに、金額が明示されているので値引き対応がほぼ無くなりました。
まとめ
人口減少が進んでいる日本では住宅業界だけではなく全ての業界で人材不足・採用難が深刻化していきます。
少ない人材をいかに効果的に育成していくかが今後の課題となっていきます。特に営業マンを即戦力化することが出来れば、会社経営をより安定化することに繋がっていきます。
今回は「即戦力化の為に取り組むべき2つの仕組み」について詳しくお話いたしました。
次回は「営業活動を分かりやすく仕組化すること」と「加盟店様の実例」をご紹介致します。
ジョンソンパートナーズでは、12棟2億円の工務店様が仕組化することで30棟5億円企業まで成長するノウハウを、地域300棟ビルダーに至った実績と全国60店舗を超える加盟店様実例を基に、30名を超えるFC専任スタッフが超密着で加盟店様へ支援させて頂いております。
私たちの支援やノウハウ・商品ブランドにご興味がありましたら、是非一度資料請求してください。