建設業で若年層離れが深刻な理由|若者離れへの対策も

楽しい会社づくり
2021年06月03日 by 篠原 和将

目次

若年層の求人数を増やしたいものの、求人募集を出しても応募が集まらず、対策方法が知りたいと考えた建設業経営者の方も多いのではないでしょうか。

若年層の人材を採用し、長く働き続けてもらうためには、環境改善に向けたさまざまな取り組みが必要です。

当記事では、建設業から若年層が離れてしまう主な原因や、若者離れを防ぐ方法と若年層を採用する際のコツについて解説します。

雇用の問題を解決し、業績の改善に取り組みたい建設業経営者の方は、ぜひ参考にしてください。

若年層離れが深刻な建設業

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少子高齢化が進む日本国内において、建設業の若年層離れは特に深刻な状況です。

国土交通省が発表した労働人口に関する調査によると、平成29年度における建設業の就業者は、29歳以下が全体の約11%となっています。

出典:国土交通省「(参考)建設業を取り巻く現状について」
http://www.hrr.mlit.go.jp/kensei/sangyo/kensetsu/ninaite/ccus/1811shiryou3.pdf

また、国土交通省の別の資料によると、平成27年の全産業における29歳以下の就業者は全体の約16%です。

出典:国土交通省「建設業就業者の現状」
https://www.mlit.go.jp/common/001149561.pdf

ほかの業界を含めた場合の数値と比較して、建設業だけで見た場合の若年層の就業割合は、減っていることが確認できます。

建設業における現在の就業者は、約4分の1が60歳以上です。

定年退職を65歳として考えた場合、現在の建設業を支えている60歳以上の就業者は、10年後には引退する可能性が高くなっています。

そのため、建設業では若年層の雇用を増やし、次世代を担う働き手としての育成が急務です。

建設業から若年層が離れていく原因

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建設業から若年層が離れていくことには、複数の原因があります。

労働環境に対するイメージや体力面の不安、雇用条件の不安などが主な原因です。

また、就労後の教育体制にも解決すべき課題があります。

建設業から若年層が離れていく原因の詳細は次の通りです。

「3K」のイメージがある

建設業は、いわゆる「3K」のイメージがあるため、若年層にとって就業しにくい業界となっています。

3Kとは「きつい」「汚い」「危険」の3つを表す言葉です。

個々の現場で環境改善に取り組む企業があったとしても、業界全体として3Kのイメージがある現在の状況は、若年層の獲得に不利となります。

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建設業は覚えなくてはならない技術や知識が多く、肉体労働を伴うため、きつい仕事であると思われる傾向です。

また、土木工事や塗装などの工事現場では、作業服などの汚れが避けられません。

さらに、高い場所や地下での作業など、一般的な仕事と比べると危険な環境での作業も、若年層離れの原因となっています。

体力的に長く働けないイメージがある

建設業の仕事は肉体的にきついだけでなく、長く働けないイメージがあることも若年層離れの原因です。

就職を希望する若年層の多くは、各業界の将来性を加味して求人への応募を行います。

そのため、無理をせず長く働ける業界は人気が高い傾向です。

一方、建設業は肉体労働が多いため、年齢が上がっていくにつれ、働くことが難しいイメージがあります。

実際には体力を使わない役職があったとしても、肉体的に大変な仕事であるというイメージは、若年層の応募を妨げる原因です。

雇用条件が悪いイメージがある

建設業は労働日数や労働時間、給与金額などの雇用条件が悪いイメージがあります。

長時間働いても割に合う給料が支払われないイメージがあると、若年層からの求人募集が集まりにくくなる傾向です。

また、建設業者の社会保険加入は、平成28年以前までは必須ではありませんでした。

かつては社会保険が充実していない企業が多かったため、建設業は雇用条件のイメージが悪くなっています。

さらに、週休2日制の企業が建設業に少ないことも、若年層離れの原因です。

ライフワークバランスを重視する若年層の採用においては、休みが少ない雇用条件は不利となります。

若者に合った教育体制の整備が不十分である

建設業から若年層が離れてしまう原因は、雇用前のイメージだけではありません。

建設業への就職が決まった若者が、教育体制の不備が原因で離職してしまうケースもあります。

建設業は、50代以降の中高年が中心となり活躍する業界です。

そのため、現場の教育担当者と新入社員の価値観が乖離し、現代の若者に適した教育体制が整っていない会社が多い傾向にあります。

会社の企業風土に合わないと感じたり、技術が身につかなかったりすることが原因で、数ヶ月など短い期間で離職してしまうケースは珍しくありません。

建設業の若者離れを防ぐ対策と採用のコツ

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建設業の若者離れを防ぐためには、雇用条件の改善や自社のイメージアップが必須となります。

他社よりも良い労働環境を整え、採用の際にアピールすることで、若年層の獲得が可能です。

また、就職した若年層が長く働ける環境作りも、若者離れを防ぐ際のポイントとなります。

求人応募を増やし、離職を防ぐためのコツは次の通りです。

働き方改革による雇用条件の改善を図る

国が推し進めている働き方改革では、建設業における雇用条件の改善が期待されています。

2024年4月からは時間外労働の上限規制が建設業に適用され、長時間労働に対する罰則が設けられました。

残業時間の短縮によって、雇用条件が悪い建設業のイメージを改めることが可能です。

また、やむを得ず時間外労働が発生する職場では、募集時に雇用条件を明らかにすることが重要となります。

たとえ残業があったとしても、上限時間や支払われる残業代などの雇用条件が明示されていれば、求職者は安心して応募することが可能です。

さらに、勤務日数に関わらず一定の月給が支払われる仕組みの採用により、収入を安定化させることも雇用条件の改善につながります。

企業独自の制度で自社のイメージアップを図る

採用活動を行う際に、独自の制度で自社のイメージアップを図ることが、若年層の獲得に効果的です。

たとえば、女性でも働きやすい環境を整備することで、他社との差別化が図れます。

子育て中の女性やシングルマザーの場合、通常よりも短い勤務時間での就業を希望する傾向です。

そのため、短い勤務時間でも働ける制度や、社内に育児用の設備などを用意することは、自社のイメージアップにつながります。

また、現場以外の業務でも活躍できる制度を用意すれば、体力面での将来性に不安を感じる若者へのアピールが可能です。

さらに、就業者がキャリアアップしやすい社内環境作りや、資格取得を支援する制度も、若年層の人材確保に有用となります。

若者に合わせた作業体制・教育体制を構築する

若者が働きやすい職場環境を作る際、建設業向けのICTを活用した作業体制作りが効果的です。

ICTとは、スマートフォンやタブレット端末などを活用し、現場の作業や情報共有を効率化する技術を指します。

ICTを導入すれば業務効率が高まるため、労働時間の短縮にも有用です。

また、若者の価値観に合わせて教育体制を構築することも、離職の防止に役立ちます。

従来のような現場で先輩の姿を見て覚える教育方法から、資料や動画研修などを用いた学習しやすい環境へのシフトが必須です。

さらに、教育時に叱ったり競争心を煽ったりするよりも、褒めて育てた方が若年層にマッチします。

中高年と若年層の違いを踏まえた環境作りで、若者の離職を防止しましょう。

まとめ

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建設業における若年層の就業割合は減少傾向です。

建設業から若年層が離れる原因として、労働条件の厳しさや体力面での問題、人材育成の仕組みが不十分であることなどが挙げられます。

建設業の若者離れを防ぎ、若年層の採用数を増やすためには、働き方改革による雇用条件の改善が必須です。

また、企業独自の制度をアピールして自社のイメージアップに取り組むことや、若者のライフスタイルに合わせた働きやすい体制を整えることも重要となります。

若年層の雇用や人手不足で悩む建設業経営者の方は、ぜひ採用対策に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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