粗利を5%上げる利益改善手法

売れる仕組み
2021年01月08日 by 篠原 和将

目次

住宅会社は他の業種と違い、お客様の予算や要望、土地の状況など様々な異なる状況に合わせてオーダーで商品を1から提供することが多い業界です。

そのため、1棟辺りしっかりとした利益確保をしていかないと立ち行かなくなってしまいます。

しかしながら、住宅会社として保証しなければならない住宅性能とお客様の予算が合わないことが多く、中小規模の工務店では値引きや持ち出しで利益が中々残りずらい状況に陥っています。

さらに、現在のコロナウイルス感染拡大、人口減少の影響により一次取得者層の減少と世帯年収の低下が同時に起こっています。今後も以前のような競合との値引き競争を続けていくと、確実に疲弊していきます。

今回は1棟の粗利率を5%上げるための利益改善手法についてお伝えします。

こんなことでうんざりしていませんか?

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  • やってもやっても儲からない
  • 営業の値引きやサービスが常態化している
  • 契約時にあったはずの利益がまるで残っていない
  • 工事担当によって残す利益の差が大きい
  • 現場で、材料の余りを顧客に指摘された

よくあるケースですが、お客様の満足度アップのために応えられる限りの対応をしてしまい、手間の増加でミス・クレームが増え、結果として利益と顧客満足度を低下させてしまうことがあります。

もちろん、適切な利益を取れているオプションや追加受注であれば問題ありませんが、中々そこまで出せるお客様が減ってきているのも実情です。

利益に対する意識改革

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大前提として、粗利の大小に関わらずスタッフの労力は同じです。

例えば、売上5億(2,000万円×25棟)の工務店の場合...

  • 売上5億×粗利率20%=粗利1億円
  • 売上5億×粗利率25%=粗利1億2,500万円

→スタッフの労力はほぼ変わらず、2,500万円営業利益に差が出る。

住宅会社の経費は売上の20%相当必要になります。

粗利率20%では、営業利益はほぼ0円になるためスタッフへの分配や将来への投資費用、お施主様へのアフターメンテナンス費用などが確保することが出来ません。

経営者の立場からすると当たり前の計算ですが、従業員全体で考えると、その認識を共有出来ている企業はごくわずかです。利益率を改善するためには、まず社員の意識を変える必要があります。

社員の意識を変えるには?

社員全体の意識を改革するためには給与制度と連動させる事が一番です。棟数や売上額で評価をしてしまうと、「薄利でも売ったもの勝ち」の文化が形成されやすくなります。自分たちの労力でいくら会社に利益がもたらされたかがはっきりしないため、値引きやサービス工事を行なってしまう一因になります。

営業マンのインセンティブは粗利益で評価するようにしましょう。

また、ほかの内勤、工務スタッフにもインセンティブ制度を導入することも有効的です。

会社の利益を守ることで自身の給与に反映される仕組みがあるだけで、部門間の数字に対する協力意識が生まれやすくなります。

インセンティブ例

営業:棟数と1棟利益の〇%のインセンティブ制度

内勤:年間担当物件や追加工事獲得によるインセンティブ制度

工務:完工物件粗利の〇%のインセンティブ制度

※手掛けた棟数または粗利額に応じて掛率を上げるとより効果的です。

その他、契約率の高い営業マンが若手に同行商談を行なう場合にはインセンティブを7:3で分配するなどの制度を設けると、契約率の高い商談方法が社内に共有されるため、営業力アップに繋がります。

利益増加の仕組みづくり

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利益増加の仕組みを作るためには以下の3つステップに分けることで効果的に運用が出来ます。

  1. 利益の進捗管理
  2. 利益の取りこぼしを防ぐ
  3. 追加工事を増やす

最初に契約時、着工時、完工・引き渡し時の利益を見える化します。その後、それぞれの問題点や改善点精査して利益を取りこぼしている部分を改善し、利益が増える仕事の仕組みを作ります。

1.利益の進捗管理

住宅業界は、1つの商品(家)を売るのに営業→設計→コーディネート→工務など社内の受け渡し業務が発生します。物件ごとの利益進捗を見える化したのちにどの部門で利益増減しているかを把握できるような仕組みを導入し課題の特定・改善を行なっていきます。

具体的な方法として契約時、着工時、請求締め時にそれぞれ帳票を作成し、想定の粗利額を記載して管理します。

個別利益明細書でどのタイミングで粗利額が増減しているかを一覧でわかるようにまとめます。

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2.利益の取りこぼしを防ぐ

どんな商品を扱っているのかで利益の取りこぼしは防ぐことが出来ます。

複雑でミスの起こりやすい商品・仕様では、持ち出しの追加工事などが発生して、その分粗利額が減少します。逆にシンプルでわかりやすい商品・仕様にすることでミスやが減ると共にお客様もわかりやすく、クレームの減少に繋がります。

例えば居室のコンセントは2か所、棚板の形と数で標準仕様が決まっていて、その他追加オプションの費用を明確にしておいたり、仕様を見える化した仕様書【目で見る仕様書】を作成し、お客様が選択しやすい資料を揃えておくと販売金額と想定の粗利が計算しやすくなります。

その他、どのセッションを誰が担当するのか業務フローとミス・クレーム計測表を作成し全社で共有把握する仕組みを作りましょう。

3.追加工事を増やす

追加工事を増やす意識づけとして、しっかり目標を設定しましょう。

設計・コーディネート部門で追加工事、オプションの受注金額目標を、工事部門で原価圧縮目標を設定し達成率を計測します。会社規模にもよりますが、指標を計測していくと達成率が高い社員が見える化されます。その社員の提案方法やコツをヒアリングし全社共有していくことで、全社員が目標に近づいていきます。

※あくまで目標設定の意味は達成率の高い社員の見える化とノウハウ共有です。

売価設定の見直し

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粗利率を5%上げるために一番効果的なのは売価を上げることです。しかし、売価を上げて受注数が落ちたり社内外から不満が出てしまっては本末転倒です。

失敗しない売価アップのポイントは以下の2点です。

  1. 競合との価格差と提供価値が適正か
  2. 自社の顧客ターゲットと集客内容の最適化

1.競合との価格差と提供価値が適正か

競合と比較する場合、競合比較表を作って書き出してみるとわかりやすくなります。

自社の特徴と競合の特徴を洗い出した後、強みを見つけ出し、売価に反映していきます。

他社とは違う付加価値込みで相応しい価格設定になっているか、競合他社の提供価値と販売価格はいくらかを分析して適切な販売価格を社内で共有擦り合わせを行いましょう。特にお客様と契約を行なう営業担当者をしっかり巻き込み、納得する設定を行なうことが必須です。

コラム素材_競合比較表.png
例:競合分析シート

2.自社の顧客ターゲットと集客内容の最適化

競合比較表を使い、売価設定を行なった後は顧客ターゲットと集客内容を分析しましょう。

売価設定を見直す前と後のお客様の顧客層の顧客層や契約内容を詳しく比較することで、上手くいった部分とネックになっている部分を洗い出しターゲットと集客方法を最適化していきます。

【集客分析】

  • 住所
  • 年収
  • 勤務先
  • 年齢
  • 家族構成
  • 希望エリア
  • ニーズ  etc

【契約分析】

  • 建物価格
  • 土地価格
  • 支払い条件 etc

上記の変化を追っておくことで、価格設定が適正かどうかを判断し、売価の改定を適宜行なっていきましょう。

まとめ

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住宅会社は粗利20%を超えないとそもそも会社として利益が出ない業態です。全社員にこの意識を浸透させるためには、給与に紐づけすることが近道です。実際に1棟辺りの利益を向上させるためには帳票などで利益の推移を管理し、契約、設計、工事など各部門で利益向上取りこぼし防止をすすめて行きましょう。また、競合分析・比較を行ない、そもそもの売価設定が正しいのか定期的に見直す仕組みを作りましょう。

ジョンソンパートナーズでは、粗利率25%以上を確保するための販売・集客手法ノウハウを加盟店様に合わせてご提供致します。

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  • 各加盟店様へ営業担当、マーケティング担当、納材担当が付く手厚いサポート体制
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  • 加盟店様の規模・状況に合わせた中長期的な支援体制と柔軟なサポート

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