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ジョンソンホームズの川田です。
当社の一日は、社員揃っての朝会からスタートします。始めてから15年近く経ちました。
今では来社し視察されると皆さん「自社で真似したい」といってくださいます。なぜ朝会を続けているかというと...。
朝会では大事な「想い」を繰り返し伝える
朝会では私も話をしますが、日替わりで社員にもスピーチしてもらいます。
始めた当時、私はジョンソンホームズの責任者に就いたばかり。
そもそも自分が人前でうまく話をすることができず、みんなが集まる朝会をスピーチ上達のための練習の場にしていました。
毎日社員に向けて話すことの芯の部分は、ずっと変わっていません。
私が大切にしている考え方、会社としてなりたい姿などについて、毎回事例や切り口を変えながら伝えています。
当初は100%理解してほしいといった気持ちが強かったのですが、いいであろう話をしたところで、それを聞いて心が動くのは社員のうちの20%くらいなんですよね。
でも、別な日の話は違う20%に、また別な日は違う20%に響く。朝会を続けてきた15年は、この積み重ねのように思います。
社員が人前で話すこと、人の話を聞くことの効果
これまでのコラムでお話ししてきた、情報公開や社員の主体性を高める機会としても朝会を生かしています。
前述しましたが、社員も順番制でスピーチします。最近あったいい出来事や新しい体験をテーマに、話の中身はいろいろです。
苦手意識が克服されて自信に変わる
はじめは人前で話すことに緊張したり苦手意識があったりしても、場数を踏むことによって少しずつ自分に自信が持てるようになり、その自信は人生のさまざまな場面で生かされるものだと私は考えています。
聞く側にとっては、人の話をちゃんと聞く練習になります。また、多少なりとも話している人の考えや人となりを感じることで、普段あまり接点のない社員同士の会話のきっかけになったりもしているようです。
大事なことの浸透は社風に表れる
経験からいうと、伝えたいことを毎日発信し続けていると、じわじわとでも社員に染み通っていくものです。
これによって、目的なり価値観なりを共有できるようになり、組織が大きくなったり社員が増えたりしても、全体で同じ方向を向いていけるのかなあと。
これが月に1回の「訓示」や「いい話」だとしたら、おそらく社員の頭や心には何も残らないのではないかなと思います。
人にはそれぞれ秀でたところとそうでない部分があり、むしろ人より劣っているところのほうが圧倒的に多いものです。
そこを互いに補い合えるのが組織であり、組織はそのために在るのだという考え方がウチのベースになっています。
人のことだから他部署のことだからと無関心でいるのではなく、つながりやチームを意識したり大事に思えたりすること、それが社風の形成につながっていくのだと実感しています。
朝会は方向性のブレをなくすためにも
みんなで同じ方向を向くためには、朝会という装置を用いてトップが大切にしている考え方を浸透させるのもひとつです。
同じことを発信し続けるという行為は地道ですが、とても重要です。
社風を維持・育成しようと思うと毎日が大事で、そういう意味では、いくら伝え続けても十分ということはないとも感じています。