「ポジティブな逸脱者」は、経営課題を解決する

売れる仕組み
2021年08月16日 by 川田 新平

目次

こんにちは、ジョンソンホームズの川田です。


これまで4回にわたり、ジョンソンパートナーズが行っている、全国の加盟店さんに向けたオンライン配信についてお話ししてきました。

前回は、加盟店さんにおいても、ジョンソンホームズの中にも、コロナ禍でもしっかりと成績を上げている営業マンが存在し、その「売れている営業マンのやり方を共有する」ということを話題に取りあげました。

今回はこれまでのコラムと結びつくのですが、私の育成・指導の概念が変わった「ポジティブデビアンス」との出会いを含めて、いま実践していることの考えをまとめてみようと思います。

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その営業マンが「ポジティブな逸脱者」と知る、一冊の本と出会い

2019年12月、受注不振が続いていたジョンソンホームズの現場に、私は深く関わり始めました。

新型コロナウイルスの感染拡大が起こったのが、施策を打って、さあこれから、というタイミング。

コロナ禍に入ると、組織に停滞ムードが漂い、一体感も薄れていました。しかし、どう対処するのが正解なのか答えがわかりません。

そうしたなか、コロナ禍でもしっかりと成績を上げている営業マンの存在が浮き彫りになりました。

そこから、売れている人のやり方を、動画を用いて全体で共有・活用するということを試みたのです。

このプロセスの途中で、一冊の本と出会いました。

『POSITIVE DEVIANCE(ポジティブデビアンス):学習する組織に進化する問題解決アプローチ』(リチャード・パスカル他 東洋経済新報社)という本です。

同じ悪条件下にもかかわらず、成果を出している存在を「ポジティブデビアンス=ポジティブな逸脱者」と呼びます。

本書にはその存在を探し出すことを糸口に、問題解決をする手法が記されていました。

端的には、自分たちの身近に存在する成功者(例)を発見し、うまくいっている理由を探り、そのうまくいっているやり方から学んで、みんなでよくしていこうとするものです。

問題解決の場面において、ロジカルなアプローチで原因を突き詰め、そこを改善しようとする従来の方法では、複雑化する問題の解決には辿り着けず、いい方向へも進まないそうです。

誰もが先生にもなれて生徒にもなれる。これからは「参加型FC」へ。

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直営店の営業、加盟店さんの営業の方々が活動する、フランチャイズ(FC)本部である当社に当てはめてみると、ポジティブデビアンスの考え方を実践するための資源が豊富なことに気づきました。

そこで、FC本部の戦略に基づいて加盟店さんに指導を行うこれまでの形から、営業成績が高いポジティブな逸脱者を見つけて、その成功パターンをみんなが使える『型』として確立し、提供して、行動してもらう形へと変えています。

ジョンソンパートナーズでは、加盟店さんに向けたオンライン配信を行っていますが、そのなかで業績進捗の"実況中継"をしたり、受注ランキングの発表を行ったりしていると、ポジティブな逸脱者が見えてきます。

また、すでに、その売れている営業の方それぞれの成功体験を収録・編集した動画を加盟店さんがいつでも視聴し、自身・自店に生かせる環境ができあがっています。

加盟店さんの営業の方々誰もが先生にもなれて生徒にもなれる。

そうした、みんなで作りあげる「参加型FC」というのは、どんどん複雑化する、正解なるものがすぐに古びる、この時代に合っているのではと考えます。

トップ(上司)が自分の考えたやり方に固執するのは"旧時代"?!

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上司と部下の関係でいえば、上司は部下のできていないところに目を向けがちで、問題を解決しようとするとき、自分の考えたやり方を指導するというのが、おおよそ行われていることではないでしょうか。

しかし、上司のその人が持つ正解がすべてではないはずです。

そもそも営業マンはそれぞれ違った課題を抱えているので、上司の正解だけをもとにした指導が必ずしも解決につながるわけではないと思います。

これは、当社でもよく見られた場面です。

トップ(上司)のやり方をやらせるばかりで、社員(部下)が見つけたやり方や考えたアイデアを否定するというのは、"旧時代"のことでは?!と感じます。

また、トップは自分の役割や認識を変えていくこと、そのために社員の話を定期的に聞くことが大事で、それが会社としていい結果に結びついていくことを経験しています。

この話題は、また別の機会にじっくりお伝えしようと思います。

問題の原因を突き詰めるのではなく、すでに問題解決をしている人を探し出し、いろいろないい事例を集めて、みんなで共有してやってみる。

社員は密室で決められたことをやらされるのではなく、身近でうまくいっている仲間のやり方が落ちてくるので、当社ではこのやり方で逆に盛り上がっているように見えます。

指摘するばかりが指導ではなく、いい事例をもとに「ここのパートをこうできるともっといいね」などと、寄り添うのが上司の仕事ではないか。

ポジティブデビアンスの考え方に出会って私自身、育成・指導の概念が変わりました。

さらにいうと、この複雑な時代のなかで、トップとして正解を出し続けなければいけないというプレッシャーから解放され、楽になりました。

これらのことの具体例として、少し時間は戻りますが、次回からはジョンソンホームズの営業改革について書いていきます。

また、Facebookでも日々中小企業の経営者様が抱える経営課題の解決に繋がるような発信をさせていただきます。

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