誠実な仕事ができる仕組みがモチベーションアップにつながる

楽しい会社づくり / 従業員満足
2017年08月18日 by 金子 祐介

目次

こんにちは。金子です。

仕事の成果とモチベーションには密接な関係があります。
同じ指示でも、モチベーションが高い社員はきびきびとした動きでお客様に対して明るくハキハキ対応。
作業にもミスが少なく、細かなことにもよく気がついて自ら改善を進めてくれるものです。

しかし、だからといって「モチベーションを持って仕事をしろ」と社員に指示をしても何の役にも立ちません。
持てと言われて持てるようなら、メンバーのモチベーションアップや社員満足度向上に苦労する経営者はいないでしょう。

社員モチベーションアップには、無理なく利益を出せる仕組み大事

社員のモチベーションを刺激・維持することに苦労する職種の代表的なものに「営業職」があります。
かつて、営業の世界で一般的だった「モチベーションアップ対策」といえば、個人に売上ノルマを課し、成果報酬制度を取り入れることでした。

成果報酬制度は需要が旺盛な市場に単純な商品を売る時代にはある程度成り立ちましたが、「多くを採用して、売れなかった者はどんどん辞めさせる」という人材使い捨ての仕組みでもありました。

実際のところ、ノルマ主義のもとでは「売れない」営業は、「売上を立てる」ために無理な売り方もせざるを得ず、商品が本来合わないお客様にも売ってしまったり、アフターフォローがおろそかで、顧客のクレームが多発しやすいという問題があります。
クレーム対応に追われるようになると当然、会社の売上も利益が落ちこむだけでなく、社員のモチベーションや満足度も低下させてしまいます。

そう考えると、社員のモチベーションアップのためには、売れない責任をメンバー個人にすべて押しつけるのではなく、個人を組織的にフォローして「無理な売り方をせずに利益が出せる仕組み」が大事だということがわかります。

売れるためには、経営者と社員が率直に夢を語れる風土があるかどうかが鍵

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リクルートの営業アウトソーシング会社で長年実務の責任者として働き、現在は営業チーム作りのコンサルタントとして独立しているセールス・プロワン代表の庄司充氏によると、「売れる営業チーム」を作るために必要なステップの1つに「経営者と社員がそれぞれの夢を語る」ことがあると言います。

経営者が社会貢献の理念を明確な言葉にする

特に経営者にとって大事な、語るべき「夢」とは社会貢献の理念です。
といっても慈善事業ではなく、本業において自分たちが仕事をすることで、社会にどのような「良い影響」をもたらせるのかを明確な言葉にすることが重要です。

経営者の真の熱意は社員に伝わる。とある会社の理念が確立するまでの話。

たとえばオフィスクリーニング用品の配達業務を中心に行っていたある会社では、経営者が必死に考えた結果、「私たちは誰もが気持ちよく仕事ができるようにするために、オフィスをきれいにするプロフェッショナルである」と理念をまとめることができました。

最初は関心がなく、それを聞き流していた社員達も、社長が何度も熱意をもって繰り返すうちに次第に共感するようになり、自分たちの仕事を「きれいコンサルタント」として見つめ直すようになりました。

それまではただ届けて交換して回収する「クリーニング用品の配達屋」の仕事としかとらえていなかった社員達が、自社の商品について勉強会を開き、配達業務のちょっとした機会をとらえては顧客の「きれい」課題を尋ねて解決策の提案をするようになりました。

社員もそれぞれの夢を語れるようになる

「夢を語る」のはある意味気恥ずかしいものですが、経営者自身が夢を語ることで、社員もそれぞれの夢を語れるようになります。
「将来はこうなりたい」と目標を持った人間は自分のためのモチベーションを持って仕事に臨むようになり、また、共に働く仲間の目標も尊重できるようになるため、人間関係の面でも良い影響があり、社員満足度向上に効果があったといいます。

ともに働く仲間と「チーム」を作れること

理念を明確にする他に、もうひとつ大事なのは、「チーム」であること。
「チーム」は力を合わせて仕事をするものです。
一人が困っているときにそれを放置して突き放すようなことをせず、知恵と力を合わせて解決する、そんな組織風土を作ることが経営者の大事な役割であるということです。

まとめ

経営者が社会貢献の理念を本気で信じていれば、社員も誠実な仕事をしたいと思うものです。
しかし社員が誠実な仕事をするためには、会社として「無理なく利益を出せる仕組み」が必要です。

また、社員同士が進んでチームとして助けあう組織風土も大切です。
顧客のためを思った誠実な仕事を遂行できる仕組みこそが、モチベーションアップと社員満足度向上を実現するための不可欠な要素といえます。

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