11/22~28日に実施したジョンソンパートナーズ海外研修リポート(デンマークとフィンランド)の第2弾です。
北欧の家づくりは「箱」を提供するだけでなく、家具やインテリアも含めて「住む人の暮らし全部をデザインすること」であり、それは日本の住宅でも大切なことではないか、という前回の内容でした。
今回は続編として「人」をテーマに、家づくりや「暮らし」を考えます。
北欧の住宅は、自然と調和した心地のよいぬくもりを感じられるのが特徴です。またその前提として高い断熱性や気密性など、基本性能は高いレベルにあります。つまり、家づくりの目的は「住む人の心地よさ」にあります。
片や日本では、本来は「手段」であるはずの「性能」を最終目的かのように各社競い合い、肝心の「住む人の幸せ」を置き去りにしている風潮を感じます。
また「家づくり」とはやや遠ざかってしまう話ですが、北欧諸国では「コミュニティ」の大切さを感じました。例えば図書館。学ぶ場所であると同時に「コミュニケーション」の場でもあります。
北欧にはデザイン性に富んだ公共施設がたくさんあるのですが、多くの人がコミュニケーションを深められるような空間設計となっています。飲食店など店舗も同様に「他人とつながりが持てる」導線で作られています。
(下の写真はデンマーク王立図書館)
日本はプライベートを尊重するあまり「孤独な人を生み出す」社会へと加速していることと比較すると、これが国民が感じる「幸福度の差」なんだと実感します。
そういう意味では、社会にとって建物が果たす役割は大きいのだということを痛感しました。大げさではありますが、人を幸せにするのも孤独にしてしまうのも「建物」次第なのかもしれません。
北欧住宅「ルオント」 :https://www.idh.co.jp/lineup/nordic/luonto/
ジョンソンパートナーズの想い : https://www.johnsonhome.biz/company/mission.html