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地域工務店の強みは?弱みへの対処法や強みを活かす方法を解説

地域工務店の強みは?弱みへの対処法や強みを活かす方法を解説

こんにちは、ジョンソンホームズ川田です。



地元に根ざし、地域に密着した形でお客様の家づくりをサポートする地域工務店。


大手のハウスメーカーと比べると知名度や資金力には劣るものの、地元密着型のお家づくりができるという強みを持っています。



実際に、年間施工棟数が100棟未満の会社が、戸建て市場全体の4割のシェアを獲得しているという事実もあるんですよ。



そこで今回は、そんな地域工務店の強みについて解説します。


強みを活かす方法や地域工務店ならではの弱みと対処法も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。



工務店とは?


工務店とは、おもに地場地域に密着して比較的狭い施工エリアで住宅の建築、販売を行う住宅会社のことです。


会社規模は家族経営から数十名程度が基本ですが、中には地域でトップの実績をおさめる数百名規模の人員・規模を有している地域ビルダーも存在しています。



工務店の多くは、お客様とデザイン・素材など1からお家づくりを進める完全注文型の会社であったり、フランチャイズやボランタリーチェーンなどに加盟して販促展開をしているケースがほとんど。


ただし中には、自社でオリジナルの住宅ブランドを開発して、自ら広告・販促活動を行う企業も一部存在しています。




工務店とハウスメーカーの違い


ハウスメーカーは、全国規模で活動している企業が多く、各地に支社や支店、総合展示場への出店など営業を行う拠点を設けています。


地域密着ではなく、本社が商品を開発したり販促や、広告、マーケティングなどの機能を有しているのが特徴です。



ハウスメーカーの場合、住宅の販売に関しては各支店が営業拠点の営業成績を管理していることが多いです。


また、自社オリジナルの工法であったり、建築材料の製造まで行い、コスト削減を実現するなど、大企業ならではの立ち回りを展開している企業も少なくありません。



工務店と比べコストが高い分品質が均一に保たれていたり、定期点検などのアフター対応がしっかりと整備されているのがハウスメーカーのメリットといえます。


一方、弱みとしては、会社規模が大きいため工法やプラン、建材の制約が工務店と比べると強い傾向があり、お客様の要望を100%叶える提案が難しい点が挙げられるでしょう。



地域工務店の強みと弱み


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地域密着型の工務店には、ハウスメーカーにはない強みがあります。


逆に、どうしても大規模のハウスメーカーに敵わない部分も存在します。



地域工務店の強みと弱みをそれぞれ詳しく解説していきましょう。




地域工務店の強みは?


地域工務店の強みとしては、以下のような点が挙げられます。



  • お客様に合わせたお家づくりの提案ができる

  • 価格が安い

  • 地域性を理解した建築ができる

  • 相談しやすい雰囲気がある

  • お客様のとの距離が近い

  • きめ細かなアフターフォローができる




地域工務店は完全注文住宅の割合が多く、お客様の希望に合わせた間取りや外観にできます。


規格が決まっていないので、使用する建材を1から選んでこだわったお家づくりも可能です。



そのため、お家づくりに対して思いが強いお客様の要望を叶えるには、大手のハウスメーカーよりも融通が利くケースがほとんど。



実際、一戸建てを建築する人のうち、地域密着型の工務店を選んだ割合は4割近く、その理由として「親身で融通がききそうだった」と答えた人が半分以上という調査結果も出ています。


※出典:エニワン株式会社「一戸建て住宅建築会社の選び方に関するアンケート」より



また、地域工務店は、広告などの宣伝費を抑えられるのも強みです。


大手ハウスメーカーのように大規模な広告や総合展示場への出店、本部の研究、広報、マーケティングなどのお家づくりに直接関係しないような経費が掛からないため、建物価格を安く抑えられます。



さらに、地域に根付いている工務店は、その場所の環境特性を理解しているので大手のハウスメーカーよりも優れたお家づくりをすることができることが多くあります。



例えば、北海道では他の地域と比べて地域工務店が強いという特徴があります。


これは寒冷地の特性を理解し、あたたかい家を施工できる工務店が、ハウスメーカーよりも性能の良い住宅を提供できるためです。



会社規模がさほど大きくない地域工務店であれば、担当者の部署移動などもほとんどなく、家を建ててからもお客様が相談しやすい点も強みといっていいでしょう。




地域工務店の弱みは?


しかし、地域の工務店には、以下のような弱点があります。



  • 最新の技術を取り入れるのが難しい

  • 会社によって技術力に差がある

  • ハウスメーカーに比べ倒産リスクが高い

  • 価格が適正かわかりにくい

  • 工期が長くなることがある




大手のハウスメーカーは研究施設を独自に保有していたり、国の新たな施策に敏感なため、最新の技術や補助金政策などへの対応が迅速です。



一方の工務店は、会社によって技術力に大きく差があります。


そのため、同じような仕様、材料を使った住宅でも性能が大きく乖離してしまったり、建物によってバラつきが出るような施工をしてしまう工務店が出てくるのです。



さらに、工務店には大手のハウスメーカーと比べて倒産リスクが高いという弱みがあります。


一生のお付き合いと思ってお家を建てたのに、その会社が潰れてしまうと補修やアフターサポートがなくなり、新たにリフォーム会社を探して依頼することになってしまうのです。



また、工務店にはこれら以外にも「着工数が減少している」「集客を紹介に頼っている」などの課題があります。



お家づくりの自由度が高いため同じ工務店で建てても価格が異なることや、工期にもバラつきがあることが多いです。


おもな情報源は紹介や口コミであることもあり、価格や工期が適正なのかがわかりにくいといった点も弱みといえるでしょう。



詳しくは「工務店の課題は?生き残り戦略は新たな事業領域開拓にあり」で解説していますので、ぜひご覧ください。




地域工務店が強み強化するにはフランチャイズ加盟という選択肢も



住宅フランチャイズとは、既存の住宅会社が自社のブランド名やビジネスノウハウをライセンス契約に基づき他社に提供し、独立して事業を展開することを許可するビジネスモデルのことを指します。


フランチャイズに加盟すると、本部が用意したパッケージを利用したり指導やサポートを受けたりしながら自社の地域で事業を展開することが可能です。



フランチャイズ加盟することで、自社で研究開発をせずに新しい施工法や建材を利用することもできます。



合併や買収とは違うので、自社のブランドイメージを保ったままノウハウを得ることができる点もメリットです。



詳しくは「住宅FC(フランチャイズ)の基本とは?|比較検討のポイントを解説!」でも解説していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。



また、ジョンソンパートナーズでも住宅フランチャイズのサービスを展開しています。


気になる方はぜひ一度お気軽にお問い合わせください。



地域の工務店は強みを伸ばすべき!強みを活かす事例もチェック


地域の工務店が大手ハウスメーカーを凌駕するためには、強みを伸ばすべきだと考えられます。


そもそも、大手ハウスメーカーの強みである研究開発施設やオリジナルの建材、有名な俳優を活用した全国CMなどは、地域工務店が真似できるものではありません。



地域密着が売りの工務店は、その特徴・強みを活かして戦いましょう。



例えば、お家づくりの相談会イベントは地域で人気のある飲食店とコラボして、その飲食店でご飯を食べながら話ができるイベントを開催してみるのも1つの方法です。



完成見学会では、地元のカメラマンとコラボをして見学会会場で見学をしながらベビー・キッズ・ファミリー撮影会イベントを企画するのもおすすめ。


今まで接点のなかったお客様を集客できたり、参加された方の満足度を上げたり、滞在時間を延ばすことにつながるでしょう。



ジョンソンパートナーズでも、実際に全国の加盟店様で実施して、大きな成功を収めた事例が数多くあります。


気になる方はぜひ一度お問い合わせください!



地域工務店の強みを最大限に活かす方法


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工務店は地域との密着度を利用した販促イベントの企画や、環境特性に合わせた仕様の住宅を建築することが大手のハウスメーカーと差別化する有効な手段です。



しかし、工務店の本業をしながら販促イベントの企画を考えるのは非常に難易度が高いです。



ハウスメーカーと違って企画部や広報担当が専任でいる会社は非常に少ないため、イベントを企画する際は空いた時間を有効的に使う必要があります。


また、イベントの企画やマーケティングは専門外ということも理由の一つです。



このようなやり方だと、繁忙期以外の時間があるときだけイベントを行うなど、安定した集客が見込めなくなる原因になります。





販促が上手くいかなければ、結果として受注が不安定になり、着工スケジュールや資金繰りに影響してしまう可能性もあるでしょう。



地域工務店の強みを活かしたイベントを計画するためには、年間の集客計画と逆算したイベントスケジュールを期初に作成するのがおすすめです。




年間集客計画を立てる際のポイント


スタッフの人員から会社が目指すべき受注棟数を定め、達成に必要な集客数から目標集客数やイベント内容を決め、年間の計画としましょう。



もちろんこの計画はスタッフに任せるのではなく、経営者や事業責任者の責任のもと進捗管理をします。



イベントや集客計画が決まったら、定例の営業会議や全体の経営会議、日常会話などで常に話題を出すことを心掛けましょう。



全社員の意識が、毎日の業務とともに、年間のイベント、集客計画にも自然と目が向くようになります。


社員一人ひとりが販促に意識を向けることで、結果的に安定した集客・受注につながるでしょう。



事業責任者が細かな指標計測、営業活動以外の進捗管理をこなすようになるまで成長の期間が必要な場合は、事業に伴走してくれるようなコンサルティング会社に頼るのもおすすめです。



(まとめ)地域工務店の強みを理解して集客やイベント構想に活かそう


地元に根ざし、地域に密着した形でお客様の家づくりをサポートする地域工務店。


そんな地域工務店には、お客様に合わせたお家づくりの提案ができる、価格が安い、地域性を理解した建築ができる、きめ細かなサービス・フォローがしやすいなどの強みがあります。



一方で、最新の技術をすぐに取り入れるのが難しかったり、会社によって技術力が差があったり、ハウスメーカーに比べると倒産リスクが高いなどの弱みもあります。


自由度の高さゆえ規格化しにくいところもあり、そこが弱みになっているケースもあるでしょう。


これらの弱みは住宅フランチャイズへの加盟で解消されることもあるため、ぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。



また、地域工務店の強みを活かすためには、年間での集客計画をしっかり立てることが重要です。


社内に知識やノウハウがない、組織の構築に時間がかかるという場合は事業に伴走してくれるようなコンサルティング会社に頼ってみましょう。




人材育成・経営改善も目指すなら「ジョンソンパートナーズ」へ!


住宅フランチャイズのサービス範囲は、フランチャイズ運営ごとに様々です。



住宅システムのパッケージ提供だけの運営会社もあれば、営業マンの育成・指導から建材納入、工務支援や工務店経営全般のサポートを行うところもあります。



私たちジョンソンパートナーズは、直営店では2020年度札幌市内着工棟数No.1の実績と、全国64店舗のフランチャイズ加盟店様への支援ノウハウ・実例があります。



30名を超える専属のフランチャイズ人員と直営店スタッフが加盟店様を住宅営業の初回商談の指導から工務店経営まで幅広くサポートいたします!



住宅商品パッケージだけではなく、新規集客・営業指導、経営計画の設計など、幅広い課題を解決する際は、ぜひ一度ジョンソンパートナーズにご相談ください。


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この記事を書いた人

川田 新平

川田 新平

株式会社ジョンソンホームズ 常務取締役
ヤマチユナイテッドグループ 常務取締役

企業ビジョンの明文化、共有・浸透を図ると同時に、社員の主体性を引き出して活かす組織風土を構築。自社を新たな成長軌道に乗せると共に、「グレートカンパニー」へと導く。