経営コラム

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営業マンの行動量見える化手法|売れない営業マンの行動量は目標比4割未満

営業マンの行動量見える化手法|売れない営業マンの行動量は目標比4割未満

こんにちは、ジョンソンホームズの川田です。


2020年に新型コロナが広がってから、何度か流行の波が起こっていますが、モデルハウスやオープンハウスへの来場予約は取れている状況でした。


2021年に入ってからは、アプローチブックの統一をはかり、動画を活用した、売れている営業マンのやり方の共有も進め、各々の商談の「質」向上につなげることができました。


ところが、2021年春以降に感染の第4波が押し寄せると、集客に大きな変化が見られました。


営業の型化の話題から、今回は営業活動の「量」について取り上げます。


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行動量が目標比4割にも達していない営業マンが多数


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コロナ禍においてモデルハウスやオープンハウスへのフリー来場が減り集客数自体は落ちたものの、来場予約から家づくりに対する温度感がより高いお客様が来場くださいました。


しかし、コロナ流行の第4波といわれた2021年のゴールデンウィークあたりを境に、来場予約がめっきり入らなくなってしまったのです。


感染拡大による集客面への影響が、さらに大きくなったことを実感しました。



コロナ禍のなか、お客様と対面する初回接客で使うアプローチブックを改善し、動画で手本となるやり方を共有し、商談の質の向上に取り組んできました。


しかし、商談の質を上げただけでは業績目標の達成は難しいだろうと考え、管理アクション(リスト顧客へのアプローチ)の強化を決めたのです。


当社における管理アクションとは、商談をしたけれども成約に至らなかった方々に電話をかけて、再度来場してもらうための行動を指します。



当時は管理アクションの実施状況を把握できていなかったため、「営業マン各々がリストを持っているお客様に月1回は必ず接触する」ことをルールとし、その達成率を報告してもらいました。



この管理アクションの行動量について、「やってます」とだけ聞いていた私は、9割くらい達成できていたらいいかな、と思っていました。


それだけに、報告された数字を見て愕然としました。なぜなら、ほとんどの営業マンが目標比4割にも達していなかったからです。


多くの人は、成約に結びつきそうな顧客がいればそちらに比重を置き、「今月は目標達成が厳しいかも」と感じたら慌てて管理アクションにシフトするというやり方のようでした。


売れている営業マンは圧倒的な量をこなしている


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管理アクションをやっていなかった...ということが明らかになった一方、売っている営業マンは行動量も多いことがわかりました。


話が上手だから売れるのだろうと思っていた営業マンも、計画的に管理アクションに取り組んでいました。


聞くと、抱えている50~80名ほどの顧客全員の状況を把握し、全顧客に次は何を案内するかを決めたうえで、月の早いうちからアクションしているとのこと。


よって、仮に現状で話が進んでいるお客様との契約がなくなってしまっても管理顧客の中から商談のチャンスが生まれるため、契約が途切れることがないのだと言います。


さらに、業績絶好調なブランドは、ブランド全体での行動量が多いのです。


建売チームを事例に挙げます。


建売ブランドでは、異動してきた営業マン、中途入社の営業マンも皆、目立った成績を上げています。


メンバーの行動量がとてつもなく多く、見ていると私なら尻込みする...と思うほどなのですが、彼らに聞いてみると、頑張っているという感覚ではないようなのです。


何をやれば結果が出るかをマネージャーが明確に示してくれるので、一切迷うことがないと話し「これをやれば達成できるとわかったら、やりきるじゃないですか」とも。


マネージャーはこの建売ブランドが立ち上がったときから「面談契約率20%を絶対達成」と言い続けています。


目的もそれを実現するためにやるべきことも、しっかりとメンバーに腹落ちしていると感じました。


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「やること」「やる量」を明確にし、行動量を見える化


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これまでのコラムで、アプローチブックを使った新築営業マン全員のロープレ動画を撮影したことにより、"やり方ばらばら問題"が判明したことを書きました。


行動量についても同じことが言えます。


今までは管理アクションの量も各チームのマネージャーの管理に一任していました。


その量の定義も基準も無きに等しかったため、「自分は何をどのくらいやればいいのか」が曖昧なまま活動にあたっていた営業マンが多かったはずです。


当然といえば当然なのですが...蓋を開けてみると、物凄い量をやっている人とやっていない人がいることが浮き彫りになりました。


事実を知ったことで、営業マンが月1棟受注を上げられるようにするには、商談の「質」の向上に加え、決められた行動の「量」をきっちりこなすための「型」が必要だろうと気づきました。


そこで、全社で「やること」と「やる量」を定め、実際のアクションの数字を朝会の資料の一つとして公開しました。


行動量を見える化したことにより、営業マンは自分と他のメンバーの数字を比較して行動につなげていくことが可能になったのです。


結果、全体の行動量達成率が上がり、しっかりと管理アクションに取り組むことで面談数も確保できるようになりました。


この経験から、営業の質だけではなく行動量も全社で定めて徹底することの重要さを実感しました。


また、売れている営業マンはやはり、やるべきことをやっているということ、やるべきことをやれば成果を出せるということもしっかりと見えてきています。


言い方を変えれば、成果につながらないのは、外部環境のせいにしたり商品のせいにしたり、自分以外の何かのせいにしてやるべきことをやっていないだけ、ということにもなるのですが。


重ねると、やらないことに対して言い訳を並べる社員の声をそのまま聞き入れていては、良い結果にはつながらなかっただろうとも感じています。


さて、営業改革シリーズとして、アプローチブックから、セールスステップ、営業フロー、行動量まで取り上げてきました。


次回のコラムでは、ここまで改革を進めてきたなかで得られた気づきをまとめようと思います。



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この記事を書いた人

川田 新平

川田 新平

株式会社ジョンソンホームズ 常務取締役
ヤマチユナイテッドグループ 常務取締役

企業ビジョンの明文化、共有・浸透を図ると同時に、社員の主体性を引き出して活かす組織風土を構築。自社を新たな成長軌道に乗せると共に、「グレートカンパニー」へと導く。